銀座アップルストアで垣間見たアップル魂
少し前の話になるが、銀座のアップルストアに立ち寄った際に、 「アップル魂」とも言うべきものを垣間見たのでそのときの話。
店内をひととおり見終わって店を出ようとエレベータを降りたところで、 appleの社員らしき白人が日本人スタッフになにかまくしたてている。 私のつたない英語力でもなんとか理解できた。翻訳すると、 「ここだ、ここで、店員と顧客が何か話していてほしいんだ!」ということらしい。 立ち位置まで指し示しながら力説していた。 そこはデスクトップのiMacとiPodを並べて展示しているテーブルで、 入り口から真正面に進んでエレベータのドアにさしかかるあたりのところだった。 そこで店員と客が話している様子は確かに奥からよく見え、かといって邪魔にならず、 たしかに「何の店だろう?」と思って前を通り過ぎようとする人の意識をうまくつかめるような シチュエーションとなりそうだった。
店員と顧客の立ち位置にまで演出を試みるとは。アップル魂を見たような気がした一瞬だった。
例えば日本のメーカーがショールームをつくるようなケースは多々あるが、 広告代理店やらグラビアアイドル事務所やらに 金を落とすだけのような中途半端なイベントをするばかりだ。 ここまで入れ込んで直営店を盛り上げようとするメーカーがほかにあるだろうか。
アップルは一時期ほんとうにダメで、つぶれるんじゃないかとうのも冗談ではない時期があったが、 創業者のスティーブジョブスが戻ってきて以来生まれ変わった。 UNIX(FreeBSD)と従来のMac-OSの融合をMacOSX(テン)で実現し、 iBookやiPodを開発し、 音楽のダウンロード販売を本格化させ、稼ぎに稼いでついには負債をゼロにしてしまった。 そしていまだにスティーブジョブスは年収1ドル(!)でCEOをやっている。
日本マクドナルドはわけのわからない価格競争に始まる 戦略の迷走をやらかして先が見えなくなり、藤田社長は退陣。 これに対し、米国マクドナルド本社は、元日本アップルコンピュータ社長の 原田氏を日本マクドナルドの社長に招聘した。 人選としてかなり的確だろう。 いまのマクドナルドに足りないのは戦略とか価格とか味ではなく、 ブランドとかスピリッツ(魂)とかそういう面だ。 アップル魂を持つ人間に来てもらうことは決してはずれではないと思う。

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