ほしいのはもっと単純な悩みの解決策

サイボウズ社の製品といえば「サイボウズ Office」が有名だ。 スケジュール管理、会議室予約、簡単な掲示板などのグループウェアが 一通りすべてブラウザだけで利用可能というやつ。

しかしいま筆者が注目しているのは同社の「サイボウズ メールワイズ」。 試用版をダウンロードしてざっと見たところ、これ、かなりよくできている。 効果を簡単に書くと以下のとおり。

メールワイズ導入前 メールワイズ導入後
お客様から担当者個人にメールが届いてしまう場合
  • その人が休暇を取ったら対応が遅れる。退職してたらそれっきり。
  • 仕方がないから「Cc:でこの人にも送って」とお客様に頼むが 所詮人間のやることなのでCCし忘れることもある。 「Cc:って何?」状態のお客様すらいる。
  • そうこうしている間にどのお客様に誰が いつどんなメールを送ったかわからなくなる =「対応が悪い!同じことを何度も言わせるな!」とクレームに・・
お客様から代表アドレス(info@,support@とか)にメールが届いてしまう場合
  • そもそも代表アドレスのメールチェックを忘れることがある(末期的)
  • 代表アドレスをチェックする担当者は一人だけだ =個人が受け取る場合と同等のトラブルが起こる
  • 受け取るのは代表アドレスだが、 返信するときは担当者個人のメールアドレスになってしまう= それ以降もやはり個人の場合と同様なトラブルにつながる
  • 代表アドレスにどんなメールがとどいて、それに対して だれがどんな返信をしたんだ?という基本的な情報が上司にはわからなくなる
  1. お客様から代表アドレスにメールが届く
  2. サイボウズメールワイズにメールを読み込んでメールを一箇所に蓄積
  3. 複数人の担当者がいつでもメールをチェックできる
  4. 返信しなければ「誰か対応しようよ」みたいなマークがつく(対応漏れ防止)
  5. メールワイズ上でメールに返信したらその内容もメールワイズ上に記録される =誰がいつどんな対応したか履歴を見ることができる
  6. 送ったメールの送信元は担当者個人ではなく代表アドレスにすることができる =顧客は何も考えなくともまた代表アドレスに返信してくれる

上記はものすごい簡単な説明だが、そういうことだ。 (もちろんもっと細かい機能はあるが書ききれないので省略)

顧客との電子メールのやり取りが担当者と顧客の個人間にとどまってしまって 会社全体としての対応と情報共有になっていない。
どんな企業もこうした悩みをかかえているのではないだろうか。 担当者に営業報告を書かせるという手もあるが、 ある程度定型化された業務であればやりとりされているメールを直接見れたほうが話が早い。 臨場感や現実感もあり、報告と実際との言葉のニュアンス的なズレも無くなり、 そしてなにより報告書を書く手間とそれを管理するコストが省ける。

コールセンターがどうとか、コンタクトセンターがどうとか、CRMがどうとか、顧客情報の活用がどうとか、 大きな視点で難しく考えるのが悪いとは言わない。 しかし、よくよく考えてみれば、実際に使う立場の人間に喜んでもらえるのは、 もっと単純な悩みを解決するソフトではないだろうか? サイボウズ社はそういううまい視点で製品を出している。 その戦略はたぶん正しいだろうことは業績が示している。

サイボウズが過去最高の売り上げを達成(日経Biztech 2004/3)
昨年7月に出荷を開始した、中小規模向けグループウエアの「Office 6」。既存製品ユーザーの47%がバージョンアップし、売り上げに貢献した。

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