ウェブアクセシビリティのJIS規格が正式制定なんだけど
「文字の大きさは相対指定しましょう」
「画像にはaltタグを入れましょう」
みたいな基本が書かれているJIS規格が 2004年6月20日、正式に制定された。
素案づくりや公開レビューなどはすでに2003年の夏から秋ぐらいに 行われていたので知っている人は知っていたと思う。 自分も公開レビュー案をざっと見た覚えがある。
このたび正式文書になったということで、改めて目を通すくらいしようと思ったのだが、
JIS X 8341-3:2004 − 高齢者・障害者等配慮設計指針−情報通信における機器,ソフトウェア及びサービス−第3部:ウェブコンテンツ − JSA Web Store-規格詳細情報(JIS)あのー、こういう文書って、ひろくあまねく見てもらうことによって この規格に沿ったWebづくりを推進して、見やすいWebサイトを増やそうぜ、 っていうのが目的だと思うのだが・・・。
和文PDFダウンロード3045円 − 買い物かごへ
そりゃわからんでもないですよ。お役所の文書を蓄積するWebサイトを 維持するのにもそれなりにお金がかかるということは。 だから規格文書を読む人自身に多少の実費を請求しようという趣旨もわからんでもない。
しかし、よく考えよう。
- ショッピングカート機能や会員管理(ログイン/ログアウト)機能を 装備したWebシステムを発注し、運用委託し、 クレジットカード決済するためにカード会社と契約し、 それなりに集まってしまう個人情報をそれなりに厳重管理し、 毎月の入金などしかるべき会計処理し、消費税も納め・・・といったことをやるのと、
-
PDF版の規格文書ファイルをWebサーバにだーっと置いて、そのindex.htmlも簡単に作っておいて、
もし必要なら検索窓をつける、といったごく簡単なサイトを作るのと
(検索機能はnamazuとかで十分可能。いや、Googleのサイト指定検索窓ならタダで30分で可能!)
ちなみに、JISなどの規格を取りまとめているのは、日本規格協会という財団法人らしい。
たったの1.7メガ、56ページのPDFファイルをダウンロードするだけで3045円って・・・買い物カゴに入れてクレジットカード決済って・・・
- これだけで、世の貧乏クリエイターさんたちのやる気を50%ほどそぐことになって、 規格文書本来の目的をいきなり邪魔しているような気がするのは筆者だけ?
- 仕方ない、買うかって? 500円ならともかく、3000円なら他に買いたい技術本いっぱいあるんだけど・・・と思うのは筆者だけ?
- ちなみに、去年の素案&公開レビュー段階の文書の中身は全て「公開レビューは終了しました。 この素案は削除されました。」になっている。こういうところだけは計画的だなあと感じるのは筆者だけ?
- PDF版と紙文書版が両方とも3045円で同じ値段ということはなんにも考えずに従来型の紙媒体出版物と同じ値段にしただけだろ!とツッコミたくなるのは筆者だけ?
- Webアクセシビリティに限らず、公的な規格文書を自前のショッピングWebサイトで売り出す前に、自分らのWebそのものに対する理解や、公的文書のネット配布と紙配布のコストの違い、目的達成度の違いに関する理解を勉強しなおしたほうがいいんじゃないのと思うのは筆者だけ?
素案のときのPDFファイルとっときゃよかった。どなたかまだお持ちじゃないですか? Googleのキャッシュには・・・もう無いかなあ。

コメント
「読む」だけでしたら、JISC 日本工業標準調査会(http://www.jisc.go.jp/index.html)のサイトでできますよ。ただし、このサイトから読めるPDFは印刷・コピー&ペーストはできません。
Posted by FUMING at 2004年6月22日
いつも楽しくは意見しております。
良かったら、ご提供しますよ。
複製自由と書いてあったし。
DMを下されば対応します。
PDF、ワード版、テキスト版など、一通りそろっています。
わたしは、三千円出して買ってしまいました。
Posted by タツ at 2004年6月24日
はじめまして。
「 JIS を入手するには日本規格協会から購入する必要があるが、これはすべての JIS がそうなっており、売上金は公示後のセミナー開催や改訂作業など、 JIS の普及と運用に役立てられている」と、今月発売の Web Designing に書いてありましたよ。
有料なのはまあしかたないとして、やはり価格設定はもうちょっと考えて欲しかったですね。
Posted by むさ at 2004年6月24日
(注:以下はコメントいただいた方に対する反論ではなく筆者の単なる
いち意見でありこの記事に関する追記のようなものです。)
「JISの普及と運用に役立てたい(ので有料)」ってのはお題目で、
よくよく考えると実際のところは経産省の天下り先である日本規格協会の
出版部門&Web系管理部門の仕事をつくり、組織の大きさを維持し、
雇用を守ろうとしているだけってのが実際のところなんだろう、
と思う筆者はちょっとひねくれすぎでしょうか(笑)。
書店サイトで検索すると
http://www.bk1.jp/exec/search.cgi?q=JIS+%B5%AC%B3%CA&o=za&l=10
けっこういっぱい出してるようですし。
http://www.jisc.go.jp/ のサイトにいくとまさに閲覧ができるのですが、
コピー&ペースト、保存、印刷など全てを禁止する特殊PDF形式になっている。
本当に「閲覧だけ」しかできない。
こういうシステムつくるだけでも結構金かかるはずなんですが、
「JISの普及と運用に役立てる」という目的にかなった金の使い方かどうか
考えたことあるんだろうかと思う筆者はひねくれすぎでしょうか(笑)。
頭の固い人が従来の紙媒体での過去体験しか考えずに「閲覧」という概念を
インターネット上に持ち出すと、こういう「なんだかなあ」なサイトが出来上がり、
よく考えると金の無駄遣い、っていう悪い例の典型のような気がする。
「広く普及させたい文書だからインターネット上で閲覧*だけ*許可するから
そのためにコピー&ペーストすら許さない種類のPDFでお見せするWebサイトを作りました」
って、口に出すのも無理がある矛盾だらけのコンセプトが
いつのまにかできあがってるよなあ、これ。(笑)
さらによくよく思い出すと、自分の仕事のやり方も変えようともせず、
自分の仕事の目的に立ち返って考えることもせず、
ただただ「インターネット」という目新しそうな単語を自分の仕事に
あてはめようとするだけの人たちがつくるサイトって、
失敗例が多いんだよな・・・。
Posted by watanabe at 2004年6月24日
内緒なんですけどね。
例の http://www.jisc.go.jp の「閲覧」ページのPDFファイルなんですが、「最新のAcrobatReaderを用いて閲覧してください。」って書いてあるでしょ?
自分のPCにはすっごい古いAcrobatWriterがインストールしてあったのでAcrobatReaderのバージョンアップをしてなかったんですよ(Writerが動かなくなったら困るから)。
でも最近めっきりWriterを使わなくなったので「じゃ、いい機会だしバージョンアップするか」って感じでバージョンアップしたら案の定Readerが動かなかったんですね。
「ああ、これはきっと古いAcrobatWriterが悪さをしとるんじゃ」ってことでWriterをアンインストールしたんですよ。
そしたら、なぜかダウンロードできるようになってしまいました。
なんか盗んだみたいで気まずいんですけど。でも削除するほど高潔でもないんですけど...
Posted by nsima at 2004年7月 7日
その http://www.jisc.go.jp の「閲覧」ページのPDF、Operaだと普通にダウンロード出来ちゃいません?(JISCの意に反しているかどうか分かりませんが。)
ダウンロードは出来ても、印刷などが出来ない事には変わりないので、問題ないのかな。
Posted by ehaya at 2004年7月 9日
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