wikiやxoopsが微妙に流行らない理由

wiki(ウィキ)やxoops(ズープス)をご存知だろうか。 Webサイト構築ソフトの一種だ。 とはいってもホームページビルダーだとかそういうのとはぜんぜん違う。 両者をごく簡単に紹介すると次のとおり。

  • wiki(ウィキ)
    • 普通のWebサイトは管理者が書き読者は見るだけ(掲示板に書き込める程度のことはできる場合も)。 しかしwikiは「そのWebサイトの内容を誰でも編集できる」のがコンセプト
    • つまりネットワーク上に置かれたホワイトボードであり、 誰でも参照できるメモ帳であり、ネットワーク上の連絡板であり、 みんなが共同で文書をまとめる作業場である。
    • 「wiki」そのものはソフトというより概念や仕様を意味する単語であり、 それの実装(動くようにプログラミングすること)はperl版wiki、 PHP版wikiなどいろいろな種類がある。
    以上、一部説明は結城浩のWiki入門より。
  • xoops(ズープス)
    • XOOPS日本公式サイトによると 「PHP言語で書かれた、コミュニティサイト構築用ソフトウェア
    • PHP言語+MySQLデータベースを用いたCMS(コンテンツマネジメントシステム)。 PostgreSQLなど他のDBMSエンジンも将来的には使えるようになる予定。
    • IDとパスワードを発行してログインさせる、といったユーザー管理機能があり、 閲覧権限、編集権限などをコンテンツ毎、ユーザー毎に割り当てるCMS的機能が充実。 管理画面のスクリーンショットはこちら もちろん未登録ユーザーなら閲覧だけ可能といった感じになる。
    • 日付、見出し、本文といった形での「ニュース」(blog的とも言える)や、 それに対するコメント投稿機能、 FAQページの作成機能、投票機能、ユーザー間のインスタントメッセージ機能、などなど 種々の機能が「モジュール」として提供されている。 詳しくはこちら
    • 有名どころ(?)では中央三井キャピタル株式会社の一部のページが xoopsでできていたりする。 他にも中小企業のホームページが実はxoopsでできているなんて例は多数。 XOOPS模擬的企業内イントラ風サイトなんてのもある。

wikiもxoopsもそれ自体はCMS(コンテンツマネジメントシステム)なので、 コンテンツそれ自体はユーザーが書かなければならない。 そりゃあたりまえなのだが、その部分に唯一にして最大の欠点がある。 独特のフォーマットでコンテンツを書かなければならないのだ。 たとえば通常のHTMLであれば

<font color=#ff0000>あいうえお</font>
と書くところを、wikiやxoopsの記事作成フォーム画面においては
[color=FF0000]あいうえお[/color] (xoopsの場合)
&color(#ffff00){あいうえお} (pukiwikiの場合)
と書かなければならない。 おいおいその程度のことが欠点か?と思われるかもしれないが非常に重要なことだ。

追記:xoopsでは[b][color]などの簡易タグだけを使うか普通のHTMLタグも許可するかどうかは 設定次第のようです。ご指摘くださった方ありがとう。実装によるでしょうがwikiもそうかも。以下はそのつもりで読んでください。

製作会社のWebデザイナーも一般企業のWeb担当者も、 HTMLとCSSを覚えるだけですでにもういっぱいいっぱいだ。 ましてJavaScriptやらperlやらPHPやら果てはJavaすら勉強しなきゃならない状況下では、 もう一文字だって他のことを覚えたくないというのが正直なところではないだろうか。 Java言語を考えたSunの技術者もそれはよく心得ていて、まず念頭に置かれたのが 既存のC/C++言語のプログラマーに受け入れてもらうにはどうすればよいかということだったと言う。 だからこそ、条件文は()でくくり、命令は{}で、命令の最後はセミコロン、 といったC/C++言語での基本はJavaでもそのまま使われた。perlやPHPもしかり。

[b]とか[color]とかいう特殊タグを書くための簡単なツール(JavaScript)が xoopsの記事編集画面に搭載されている。 それを使えばいいのかもしれない。 が、いちいちそのツールにマウスでフォーカスを移し、「あいうえお」と書いて ボタンを押して色を選択し追加ボタンを押してはじめて [b][color=FF0000]あいうえお[/color][/b] が入力される。 コンテンツを書く人にとってそれは苦痛だ。書き始めたらもうキーボードから手を離したくない! だからといって[color=#ff0000]と手で直接書こうとしても、 <font color=... とついつい書いてしまうだろう。苦痛だ。

< >か[ ]かなんて大した違いじゃない、慣れの問題だ、 という話もあるが、第一印象は重要である。 HTMLをやっと覚えたユーザーが「えっ、違う書き方しなきゃならないの?」と ネガティブ印象を持ってしまったが最後、それを取り返すのは難しいのだ。

と思っていたらこんな記事を見つけた。

...ドリコムブログ(Drecom Blog)ですが、 使ってみて特に気になった点をまとめてみました。
<記事投稿>
最近のブログの流行は、HTMLを知らなくても予め用意してある簡易タグ(例:<赤>〜</赤>) で記事を編集できる点にあります。この方式は、ヤプログ、アメーバブログなどにも採用されていて、 初心者には入りやすいという長所の反面で、タグ使いにはイライラの原因。 この点でヤプログやドリコムブログでは、 HTML(タグ)と簡易タグ使用の切り替えができるので便利です。
Purple Aquarius:ドリコムブログ(Drecom Blog)開店休業!?(2004/9)より
ほう、最近のブログはそんなふうになっているのか(8へぇ)。 簡易タグを用意しつつもHTMLタグ知っている人はそれでもいいようになっているというのは やはりユーザーの心理というものをよく心得ている証拠だろう。

たとえばblogソフトのデファクトスタンダードであるMT(MovableType)では、記事を書くのに特殊なフォーマットを要求されない。 ココログやブログ人などのMT系統のソフトを採用してるブログツール提供サイトでも同様だろう。 必要ならHTMLタグをそのまま書けばいいし、書かなくてもいい。 Convert Line Break(改行を<br>タグに置き換える)をオンにしておけば メールを書くような感覚で記事を書けるし、 自分で<br>とか<p>とかを書くのならオフにしておけばいい。

もちろん、wikiでもxoopsでも設定次第でHTMLタグを直接書けるのかもしれないが、 基本的な設計思想がそうなっている以上、どこかで必ず無理が生じるはずだ。

wikiもxoopsもすぐれたアイデアのこもったいいソフトだと思う。 でも実際使うのは技術者ばかりで、MTのように、非技術者の一般ピープルになかなか浸透しないのは、 肝心かなめのコンテンツを実際書く人の心理に微妙にマッチしない文書フォーマットにある。

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コメント

トロッコ蜜柑のmayoと申します。
自分は、サイトでxoopsを使用しているので、コメントさせていただきます。

wikiについては、よくわかりませんが、xoopsの場合、通常のHTMLタグも通ります。ですから、コンテンツを記述する際には、そのままHTMLタグを記入すればいいわけです。

つまり、独自タグの有無は、xoopsの普及とは関係ないのではないかと思います。

しかしながら、実際には普及しているとは言いがたい状況があることは、言及されている通りだと思います。ただ、その原因は、私見ですが、高度なCMS機能を必要としないところには普及していないというのが実情ではないかと思います。また、高度なCMSが必要になるところは、逆に予算をつけて商用CMSを入れることが考えられますので、xoopsの本来持つ市場というものはあまり広くないのかもしれません。

MTとの比較という意味では、MTよりも高度のCMS機能を持つxoopsは、現状のblog程度の運用では必要ないのかもしれません

どのWikiエンジンがそういう記法を採用しているのでしょうか?

あーそうか、失礼しました。xoopsでの例だけ書いたのが誤解のもとでした。
(ので、pukiwikiでの場合も追記しました)

xoops←クープスじゃなかったでしたっけ?

 XOOPS(ズープス)もWikiも使ってます(^^;
 XOOPSは私のようにPerlは苦手でもPHPは書ける人にとっては面白いツールです。
 WikiはHTMLに慣れ親しんだ人にとっては却って面倒ですね。HTMLの書式と択一できれば良いんですが。
 ちなみにBlosxomというブログCGIはユーザーが開発したプラグインでHTMLとWiki双方の記述ができます。

スタイル重視じゃなくて、
文章(コンテンツ)に力をいれられるのがWikiのいいところ。

HPつくってて、スタイルシートに使う時間と、コンテンツ(たとえば文章)にかける時間、
Wikiなら1:9ぐらいですよー

一般大衆に普及しない理由は、用途の違いだと思います。

wikiを例に出すとすれば、ページビルダーというよりドキュメントビルダーな面が強いので、まとまった文書を書くことが前提にないとうまく扱えないでしょうね。体系的な文書管理、統一的な記事スタイルを望む人にとっては、wikiは最適なドキュメントビルダーです。

そういう意味で、非技術者が作る様な自己紹介的なHPのイメージとはかけ離れます。

SiteDev(PukiWiki派生物)でラーメン屋サイトを作ったことがありますが、職種によってはHPがその職業のメインになることは無いので、単なる広告+α的な位置づけでサクっと綺麗過ぎないページを作ってもナビゲーションに問題が無ければそれでよい場合もあります。
http://www.negimenya.com/


MTが一般にも流行るのはページビルダーやドキュメントビルダーという点では無く、日記を書く事といった具体的な用途があるからだと思います。素のMTエンジンでドキュメントを書いてる人はあまり多くは見ませんし、見ている側も見やすいページだと思って見ては居ないでしょう。

文法云々より、書く側がイメージする用途とツールが処理できる用途がマッチしない為、普及しない層が出来上がるのだと思います。後は思想的な部分があったりするのですが、ざっとこんなものだと思いますよ。

ちなみに『HTMLとCSSだけでいっぱいいっぱい』なウェブ屋はかなり末期だと思うんですが・・。

主張については分からなくも無いですが、あまり大きな要因では無いように思います。
ブログとか書いている段階で、既にフォーマットの設定方法とかあまり気にしなくなっていると思います。

むしろ、MTなどのブログ・ツールは一人で勝手に始められる。一方XoopsとかWikiとかって一人でおっ立てても虚しいだけでしょ。(コミュニティ指向という意味)
そうするとインターネット上で利用するシーンってあまり無いんですよね。オープンソースのコミュニティぐらい。。。でも、そう見ると、オープンソースのコミュニティでの(XoopsやWikiの)利用率って結構高いでしょう。

XOOPS普及活動やっているものです。たまに、XOOPSの話をしてくれといわれて話すのですが、個人でサイトあげるなら、blog にした方がいいといっています。XOOPSは、かなり高機能なので、一般の人には必要ないと思います。まだ、実際ビジネスで利用する場合にはカストマイズになりますので、絶対的な金額は安くはなりません。ただ、従来、非常にコストのかかっていたCMSのカストマイズよりは、ずっと安くはなります。

ワープロモード(WYSIWYG)対応の@Wiki(http://atwiki.jp)という無料Wikiホスティングサービスを運用中です。
Wiki構文も選択できるようになっています。

ワープロモードを利用することで、Wikiの欠点として述べられているHTMLやWiki構文などといった専門的名知識を必要としません。マイクロソフトのワードがつかえれば大丈夫かな、と^^;

まだまだ運用開始して開発中な部分もありますので、ご意見要望いただけたら嬉しいです。

ここからお試しすることができます。⇒http://www1.atwiki.jp/test/

ではでは、よろしくおねがいします。

制作プロジェクトのマネジメント(コミュニケーション)でwikiを使う機会があったので思うのですが、wikiにしてもzoopsにしても「自分達用」だと思うのです。MTは「自分個人用」、商用CMSは「企業用」。個人にとってはTooMuchなのは、皆さんも認めているところで、じゃあ商用(人様用)は?ってところでは「自由にデザインができない」「機能が決まっている」という部分でお客様のニーズをくみ取り切れないところが一番つらいところかと思います。なので「自分達用(サークル/同窓会/イントラ)」につかわれるしかなくて、でそのニーズは全体から見ると小さいという。でもニーズが大きけりゃいいってもんではないから、いいんじゃないですかね。僕は面白い取り組みだと思います。って長くなりましたが。

タグが問題でXOOPSやwikiがはやらないというのはなんか暴論のような気がします。そもそも普通の人にニーズが無いだけだと思うのですが…

初めまして。
htmlやwiki構文、BBコードの使い分けは、
本来の用途がそれぞれ違うことを考えたほうがいいと思います。
不特定多数にhtmlでの記述を許すとセキュリティの問題が発生したりします。
そもそも一般ユーザーはhtmlすら馴染みがないわけで・・・
自動挿入のボタンを用意すればどちらも差はないでしょう。
インターフェースをどれだけ分かりやすくできるかだと思います

先日、Wikiを利用したお客様向けの会員サイトを構築しました。

…結論から言うとかなり大変でした。

CMSにしても何にしてもプロが使う場合(つまりお客さんの為につくる場合)、お客様のニーズを汲み取って反映しなければいけません。いろんなCMSでのサイト構築をやってますが、CMSによってこのフレキシビリティと生産性って随分違います。が、WikiやXoopsはこの「ニーズを汲み取る」というところが非常に弱いんですよね。融通が利かない(もっとひどいCMSもありますが)。

WikiにしてもXoopsにしてもエンジニアオリエンテッドでつくられると、UIの設計に制約があって、結果ユーザーニーズに沿えない事がよくあります。

しかも「CMSライセンス費用が捻出出来ないのでXoops…」というお客さまの場合、Xoopsでのサイト構築に数百万円も使う余裕がなかったりする…ので、相変わらず良いサイトが出来ないのかと。

UIを我慢できる社内イントラとかプロジェクトマネジメントには便利だと思うし、よく使います。はい。

wikiやxoopsは知らない人がまだまだ多いんだと思います。

自分もユーザー登録型のサイトを作ろうと思い最初はphpやperlでシコシコ書くものと思っていたんですが、調べているうちにxoopsを見つけて自分で書く必要がないことがわかりました。

wikiはいまいちわかりませんが、xoopsを使っています。

xoopsがいまいち流行らないのは、一つはプロバイダが提供するウェブスペースには入れられないことが原因ではないでしょうか。
それに、提供されているモジュールでもって動くこともあって、自由自在にカスタマイズ(構築)できるというものでもありません。

その点企業向けだとやはり、MODxとかTYPO3なんかで作ったほうが楽だし、更にここ数年、GeekLogしかり、JoomlaしかりDrupalと競合するCMSも増えてきたし、流行る流行らないという見方だけでは計れなくなってきてきるのではないでしょうか。

最近、また、Xoopsに挑戦しています。
非常に使いづらい。

ブログを書く段階に至るまでに1週間とか、慣れるまで時間がかかります。
問題はそこではないでしょうか?

1 システムをインストールして
2 モジュールをインストールして
3 モジュールのアクセス権を設定して
4 新規に足りないモジュールを探して、インストール。しかもショボイ。たまに、バグバグ。
5 適当な解説書がない。
6 直感的でない。

小規模なブログを立ち上げるのには不向きで、むしろ、中大規模のサイトを作るために、土台とするという考え方のほうが合っていそうです。

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