ECサイトの劇的ビフォーアフター − ムラウチドットコムはどう変わったか − 後悔しないためのWebデザイン
しばらく前にこのネタ帳で評価した、とあるECサイトのデザインがリニューアルされた。 (といっても今年2月のことだからもうだいぶ経っているが) 新旧比較してみると非常にわかりやすくて良い例なので、ここで改めて書いてみよう。 ポイントは「デザインの何が変わったのか」と「それによってどんな効果があったのか」だ。
時間のある人は過去記事: ムラウチドットコム:勝手なサイト評価ですが(2005/11) の方を先に目を通しておいてもよいかもしれない。 ちなみにこの記事でムラウチドットコムの社長さん自らから 「このあたりのことを解決すべく2005年2月にリニューアルするから見てね」的なコメントをいただいている。
なお、ここでは過去記事と内容が重複内容が多々あるが、 まとめておいたほうがよいと思うのであえて新しい記事として書き起こすことにした。
とりあえず新旧それぞれのトップページをご覧いただきたい。
大きく変わった点は二つ。- フレーム構造が無くなった
- 各商品やカテゴリ毎のURLが「?」や「&」などを含んだ長いURLではなく、 シンプルなURLになった。
1. ロゴマークはひとつに = 効果:貴重なスペースの無駄が無くなる
古いデザインの左上に注目。 次のことに気がつくだろう。- 左フレームと右フレームの両方に「murauchi.com」の画像(ロゴマーク)がある。
- さらにそのロゴマークの両方の下部に「トップページへ戻る」とか「HOME トップページへ」の文字列がある。
- そもそもトップページへのリンクが無いとユーザーが困る(ページ左上のロゴマークがそのWebサイトのトップページへのリンクであることが一般常識として認知されつつある)
- 「あなたが見ている状態はこっちの意図してる状態じゃないからできればトップページへ戻ってね」と伝えるため
トップページの左上というのは、新聞で言えば一面トップの右上にあたる。 無駄なスペースなど1ドットも許されない、売り上げと使い勝手の両方に直結する重要な領域だ。 にもかかわらず、結果的にロゴマークを2個置かなければならないというわけのわからないロスを強いられることになっていた。 フレームデザインはこれだから恐ろしい。
2. ひとつのURL≒ひとつのコンテンツ の実現 = 効果:余計な作業の削減
フレームを使ったサイトでは、「ここを見てください」とURLを伝えることが事実上できなくなる (←ただしこの記事も例が古くなってしまったので参考になるかどうか)。 古いムラウチドットコムではこの落とし穴に見事にはまっていた。 以下を比べてみるとわかる。リニューアル前のメルマガの一部
リニューアル後のメルマガの一部東芝 HDD搭載DVDレコーダー RD-XS46 会員特価 \83,800-(税込) \79,809-(税抜) ※限定5台 http://www.murauchi.com/on/av/0111/av2.html
以前はフレームを使っていたがために、 商品のURLをひとつひとつ記載することが事実上不可能だった。 また強引にそれをやったとしても、URLが異常に長くなってしまい、 非常に見づらい文章になってしまう。 そのため、目的の商品のページにリダイレクトするためだけのHTMLをわざわざつくってサーバーに置いた上で、 そのURLをメルマガに書く、という非常に面倒な工程を取るはめになっていた。 リニューアル後はフレームが無くなりURLが簡素化されたため、 商品毎のURLをそのままメルマガに掲載すればよいだけになった。東芝 HDD搭載DVDレコーダー RD-XS36 会員特価\64,208-(税込) \61,150-(税抜) http://www.murauchi.com/MCJ-front-web/CoD/0000000529776
なお、ひとつのシンプルなURLでひとつの商品を紹介できないことによる弊害はメルマガだけではない。 例えばアフィリエイト機能ひとつとっても、特定の商品のURLに対してアフィリエイトリンクを 貼れなければそんな使いづらいアフィリエイトはない。
3. URLの簡素化 = 効果: 検索エンジンに引っかかる件数の激増
「?」や「&」などを含んだ長いURLが、SEO=検索エンジン対策にどういう影響を与えるか、という話の詳細はこのあたりの過去記事をご覧いただくとして、URLがシンプルになったことにより、ムラウチドットコムのページが検索エンジンでひっかかる確率は飛躍的に増大した。DVDレコーダー site:murauchi.comで検索した結果の件数
| 2004年11月当時 | 4件 (過去記事より抜粋) |
| 2005年8月現在 | 5990件 |
さて、いかがだろう。劇的ビフォーアフターと言うほど見た目変わっていないじゃないかと言う人もいるだろう。 しかし、見た目の判断ほどアテにならないものは無い。それがWebの世界の大きな落とし穴だ。 ぱっとした見た目ではない、素人目にはちょっとした改善(しかし多くの場合システム的には大きなコストがかかる改善)が、ビジネス的には大きなインパクトを与える。 ムラウチドットコムはそれをきちんと理解した数少ない例のひとつである。
see also: 特定のコンテンツ≒特定のURLという前提が崩れるとき (2004/7)

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