経済産業省のネットモール「にっぽんe物産市」(仮称)
こういうのを「武家の商法」と言い、「ハコモノ行政のデジタル化」とも言う。
asahi.com:「官」もネット商店街 格安出店料で地方対策 - 政治
経済産業省は、インターネット上の仮想商店街「にっぽんe物産市」(仮称)を08年度に立ち上げる。
(途中略)
同省は関連予算として来年度に5億円を計上した。各地の特産品を紹介・販売する地域サイトを計30設け、立ち上げ時に1000万円ずつ補助する。サイト同士をつなぐポータル(玄関)サイトの構築に2億円を投じる。
公募で選んだサイト運営業者が生産者を発掘し、全国各地の消費者や外食産業、小売店などにつなぐ。買い物代金の決済や配送サービスがない簡易型の商店街なので、購入希望者は生産者と直接契約し、決済する。
民間商店街との最大の違いは、出店料だ。民間では出店に年間数十万円ほどかかるが、e物産市では1万円程度に抑える。「数十万円の年商しか期待できない農家などは、民間の商店街に出店できない」(同省)ためだ。
つっこみどころありすぎ。
- プロモーション関連費用はちゃんと計上されてるの?下手するとシステム構築費用と同額くらいかけてもおかしくないんだけど?「内閣メールマガジン」にでも3行広告出してくれるってんなら話は別だが。
- サイトつくっても半年は売上ゼロ円があたり前の世界で、2,3年後も予算がついて、サイトが継続運用されて、機能強化もされる保証は?
- 料金を年間1万円程度におさえればって、例えばカラメルだってすでに似たような料金ですが?他にもある。ちゃんと市場調査してるのか?
- 「地域サイトを計30設け、」って、ネットで地域?意味がわからない。ECの世界での「地域」なんて、沢山ある検索軸のうちのほんのひとつに過ぎない。 石垣牛と松坂牛と米沢牛とを全部並べて吟味する=地域ではなく商品ジャンル的な検索軸で並べるほうが見せ方のバリエーションが飛躍的に増えるからこそ「買ってみようかな」という心理を起こさせ易くなるというのに、Webサイトの存在自体にデフォルトで「地域」というしばりをかけてしまったら、あとでどうしようもなく貧弱な見せ方しかできなくなるはずなのだが?
- 要するに、地方都市によくある「○○市おみやげ館」=山の幸と海の幸とご当地限定味ポッキーとその隣に鎮座させる意味自体がわからない伝統芸能の人形とが、隠し切れない脈絡の無さをさらしつつ並んでいるだけで結果としていつも閑散として客がおらず、「あっ○○(観光地の名前)に行くの?だったらおみやげ館に行くといいよ」などと友達に勧めることなんて恥ずかしくてとてもできない状態=をネット上にそのまんま再現する結果を招く、に200カノッサ。
- さらに言ってしまえば、観光地にある「物産紹介施設」みたいなのが、地域の名産品の販売促進ために存在するのではなく実はそういうハコモノを地元の建設会社に発注すること自体が目的なのであるのと同様に、 1サイト1000万円x30サイトのそれぞれを各地方(たぶん都道府県別)のIT系零細企業に発注するといういつもの「公共事業政策」をやりたいがための「地域別」なのだろう。 いわばハコモノ行政のデジタル化である。
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コメント
安いショッピングモールなんていくらでもありますからね・・・。
契約によっては無料だってある(ロイヤリティで稼ぐタイプなど)。
そもそも「出店すれば儲かる」と幻想を抱いている人がかなりいます。
しかし出店しても、その上でしっかりと店作りをして、いい商品とサービスが揃っていなければ売れません。
そして、インターネットで売るなら広告が非常に重要です。
というか、広告費のかけ具合がネットショッピングの成功の大きな鍵ですから。
そんなことが分かっていない(或いはできていない)店が多く、
楽天もヤフーも(格安のショッピングモールも)商売になっていない店が死屍累々です。
宣伝費(広告素材の作成から配信まで)まで含めてその価格なら、
出店を考えてもいいかな・・・、とも一瞬思いましたが、
「にっぽんe物産市」(仮称)に出店するのは逆ブランディングとしか思えないので、
自分の出店の選択肢には入らないですね。
一番儲かるのは、システム構築を請け負った会社でしょう(大手ショッピングモールのシステムをそのまま買い上げたりASPに仕立てて、安く作っちゃうのかも・・・)。
Posted by kira at 2008年1月 8日
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