ショッピングカートを放棄じゃなくて電卓をクリアしてるだけ
こういった調査レポートが発表されるたびにおもう。 ああ、これでまた世のECサイト運営者の勘違いとそれに伴う無駄な作業が増幅されてゆくのだなと。
ショッピングカートを途中で放棄する人が67.1% レッド シェリフ調査(Internet Watch 2003/12)上のような分析は正しいが、それが全てではまったくない。 ECサイト、特に物販のサイトにおいてショッピングカートを放棄する理由はもっと他に大きな理由がある。
レポートによれば、米国での調査におけるショッピングカート放棄率は50%を下回っており、67%という数値は極めて高く、大幅に改善の余地があるとしている。ショッピングカート放棄率が高くなる要因は、インターネット習熟度、決済方法・商品受け取り方法への不安の度合い、年齢、性別、商品への知識、ライフスタイル、インターネット接続環境など、サイト利用者の特性に合った購入手続きのフローが準備されていないケースがいちばん大きいという。
スーパーマーケットでは、キャベツやお惣菜をカゴに入れても レジに行くまで消費税まで込みの総額はわからない。 そして金額がわかったときはもう遅い。その金額を払うか、恥ずかしい思いをして「これやめます」と レジのおばさんに伝え、わざわざ他のもっと安いスーパーを探しに行くか、だ。
それに比べればECサイトのショッピングカート機能はものすごく便利だ。 消費税はもちろん送料も加えた総額がばっちり表示される。 ポイントサービスをやっているサイトでは加算されるポイント数まで表示されることもある。
さてここで、デジタルカメラを買いたいとしよう。ソフマップや アマゾンや、他にもお店はいろいろある。 でもデジカメの価格だけ見て買う店を決めたりするほど消費者はバカじゃない。 とりあえずショッピングカートに入れて注文の確定直前の画面までもってゆく。 送料は? ポイント還元率は? そういったことを加味して比較する最も手っ取り早い方法だからだ。 パソコン上にブラウザを2枚立ち上げてそれぞれの店の画面を比べれば値段の違いは一目瞭然。 安い店の画面の注文確定ボタンを押す。そして高い店の画面はそのまま閉じられる=カートは放棄される。
カートをカートとしてしか考えない業界人。カートを便利な電卓として使う消費者。 両者の意識と行動のすれ違いはこれからも続く。
