(前回より続く)
もしもホテルや旅館の情報がC2C化されたらどうだろう?
つまりこうだ。
宿の住所、交通機関、部屋数などの基本的な情報はもちろんのこと、
料理の種類、近所のゴルフ場、果ては温泉の洗い場にある蛇口の数(NumberOfFaucet)までもが、全てXML形式で表現される。
このXMLは筆者の想像や冗談ではない。
Travel XMLは、旅行業界が中心となって今も着々と策定が進められている。
静的な情報(住所とか)だけでなく、動的な情報、つまり○月×日の予約可能な部屋数などの情報のXML仕様ももちろんある。
・・・そこでまず、XMLへの認知を主催者(EyeforTravel事務局)や参加者に聞いてみた。
言うまでもなく、旅行業はインターネット上の産業へと変貌しつつある。
実際、ネット上だけで営業する巨大旅行エージェントが多数出現していて、
他のどの産業よりも先駆けている。そうである以上、
たとえば旅行者の個人情報だとか旅程といったデータはすべてXMLで書くのが自然かつ当然で、
他に合理的な選択は無い。だから皆ここに集まっている訳で、
今時なんでそんな質問するの?というのが、彼らの反応だった。
OTA2002カンファレンスレポート - 仮想旅行産業の透明化の鍵を握るXML
(PCView 2002/6)
「へぇ~」なんて言ってる場合でもなさそうだ。
もしも職業の求人/求職情報がC2C化されたらどうだろう?
ヒューマン リソース コンソーシアムは
本気でそれを考えている。求人情報だけでなく、タイムカード等の労務管理すらその範疇にあるようだ。
ちなみに、Resume(レジュメ≒履歴書)をHR-XMLで策定された仕様で書くとこんなふうになる。
野比のび太のレジュメ
日本では求人情報ビジネスにおけるXMLの活用はまだまだだが、
一部ではC2C化の兆しは既に出ている。
「ジョブエンジン」は、求人情報に特化したロボット型検索エンジンです。
インターネット上をジョブエンジンロボットが巡回し、
主に企業・団体などのサイト上で公開されている求人情報ページを自動的に検知・収集し、
また更新探知を行います。
(ジョブエンジン)
前回と重なるが、ジョブエンジンは本来は
Human向けの形式であるHTMLを強引に
Computerが読み込んで解析している。これは一般的な検索エンジンと原理的には同じであり、擬似的なC2C化と言えるだろう。
人材業界であれ旅行業界であれ、物理的な製品ではなく、ある程度定型化された情報を大量に扱う業界では、
営業能力ももちろんではあるが、取り扱う情報を収集し編集する能力がモノをいう。
しかしいまや情報の収集はインターネットが、情報の編集はコンピュータがやってくれるようになった。
今後、旅行業界や人材業界で覇を競うことになるのはJTBや近畿日本ツーリストやリクルートや毎日コミュニケーションズではなく、
ちょっとしたコンピュータ言語とデータベース技術とXMLを勉強した一介のプログラマーかもしれないし、
あるいはGoogleかもしれない。