某サーバ屋だけじゃなく某監視屋さんも某巨大掲示板を支えている

2ちゃんねるの黒幕浮上…ひろゆき隠れ蓑に現場仕切る (ZAKZAK 2007/1) とかいう記事をいまになって紹介するのは少々出遅れ気味ではあるが。

隠れ蓑とか黒幕というわけではまったくないが、たとえば

株式会社ガーラ

が提供しているe-miningというサービスは、掲示板やらブログやらの情報をかき集めて監視するというものだが、その掲示板というのが某巨大掲示板のことであることはそのサービスの説明にも書いてある

ガーラ 独占 契約 というキーワードで Google 検索

したりするとお金が動いているのであろうことも容易にわかる。独占契約ってどんな金額になるんだろう。

ちなみにこういうサービスをどんな企業や組織が使っていてそれがどんな風なのかという話はたとえば Technobahn - 【株式銘柄】ガーラが軟調、ネット監視企業というネガティブなイメージが流布 (2006/10)という記事に出てくる各種の単語でさらに検索をかければいいのかもしれない。

そういえば、2006年10月ごろのGoogleで「ガーラ」で検索した結果はこんな感じ(画像残してみておいてよかった)で、Googleのスポンサード広告契約で監視サービスを大きく宣伝していたんだけど、このころを境にぷっつりと広告見なくなったなあ。 どうして広告打たなくなったんだろう。

とまあ、某巨大掲示板の資金源のひとつとなりつつその存在のおかげで食ってる人々はいろいろいますよという話であってだからどうだということではない。

see also:
全文検索、Ludia、PostgreSQL、senna、某巨大掲示板

アパホテル、不二家、三菱ふそう、雪印。歴史は繰り返す。

「アパホテル 耐震偽装」みたいな検索キーワードで、去年の10月に書いた Googleニュースで見る耐震偽装、イーホームズ社長、アパホテル、安倍首相などなどの記事にたどりつく人が多い。 Webがらみではない記事をこれ以上増やすのもなんだかなあと思っているのだが、まあせっかくなのでなんか書くことにする。

とにかく、去年の10月にはもう煙がもうもうとたちこめていたのである。いや、アパグループのマンション(京都のホテルとはまた別件)でもそれよりずっと前の段階で疑惑があったようだ。

でモタモタしてる間に、イーホームズの藤田氏が安倍首相に直訴!みたいなスキャンダラスな展開になった。 そこまでなってしまったら仕方が無いので名誉毀損で告訴するぞという意思表示をしたのは当然だろう。身に覚えがあるなしにかかわらず、たいていの会社ならそうするだろう。

がしかし、そういう対処をしておきつつも、一方で保険は保険でかけておくべきだったのだ。煙がたっていたんだから。

とりあえず疑惑の物件の構造計算のやり直しをプロに頼んでおいて、それで問題がでなければノープロブレム、もし問題出ればさっさと役所に届出/ホテル予約客お断りモード/記者会見/補強工事の発注、といった感じの一連のシゴトを先手を打って自発的にやれたはずである。 儲かってるんだからその程度の予算も人員もとれただろう。

結局のところ、ホテル屋、建築屋、マスコミ屋それぞれがそれぞれのオトナの事情を掲げてまともなシゴトをしていない間に、「OKって表示されるはずのところがなんでOkなの?」という一見すると「どうでもいいことにこだわるあきれたお役所シゴト」とでも言われかねないツッコミどころを突破口に問題の設計者を問い詰めきった京都市役所の中の人が実は一番いいシゴトしていたのである。去年は逮捕者続出で広域指定暴力団京都市役所とかなんとか言われていたのに、名誉挽回のグッジョブ。

[SEO]Yahoo検索の順位はキャッシュがあるサイト優先っぽい

Yahoo!検索の検索順位はコロコロ変わりその原因もよくわからんということが多いので、 あんまり一喜一憂しないほうがいい、という話は最近よく聞く。筆者もそう思う。

ところで、最近自分が関わっている(た)サイトの、Yahoo検索での検索順位の推移を調べていてたまたま気がついた。

  1. 特定のキーワードでのYahooの検索順位が、しばらくは高位置をキープしていた
  2. あるとき以降、ロボットによるキャッシュ保存を不許可にした。 meta name="robots" content="noarchive" みたいなことをやった。 これは「noindex」とかではないのでまったくクロールされなくなる/検索にひっかからなくなるわけではない。
  3. それからしばらくたったら検索順位が急降下。それからずっと低空飛行。
  4. 2のメタタグを削除したら、Yahoo検索順位が急上昇。
なお、メタタグの設定はSEO的な何かを意識してやっていたのではなく、別な理由からたまたま設定したりはずしたりしていただけのようだ。この間、Googleでの検索順位はそれほど大きな変動はなかった(らしい。それほど詳しいデータ残ってないので)

因果関係が確実ではないが、まあそんなこともあるようだということで、メモ。

リファラースパムとそれに悪用される外部リンクへのジャンプ用CGIスクリプト

このネタ帳サイトもリファラースパムの標的にロックオンされていたらしく、ここ数ヶ月、こんなふうな↓アクセスログが急増していたのに今頃気がついた。

xxx.xxx.xxx.xxx - - [03/Jan/2007:19:56:27 +0900] "GET /000396.html HTTP/1.0" 200 9968 "http://www.onlinecasinocaribeanpoker.com/playing-casino.html" "Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 4.01; Windows NT)"
オンラインカジノ?ポーカー?非日本語圏の賭博サイトからリンクをはられる覚えはもちろんないし実際に張られているわけではない。これがいわゆるリファラースパムである。

ブログというか日記、あるいは掲示板やコミュニティサイトを構築するためのソフトのなかには、リファラーつまりリンク元のページをそのままそのページ上にリンクとして掲載できる機能をを持つものがある。「本日のリンク元一覧」とかいってだーっとリンク元URLとそこへのアンカーリンクが載っていたりするアレである。リファラースパマーの狙いはそこだ。自分のサイトをリンク元に固定したスクリプトでいろんなサイトに片っ端からアクセスを投げまくれば、自分のサイトへのリンクがどんどん増えてゆく=宣伝&SEO効果、というわけ。

通常のメールスパムやブログへのコメントスパムとちがって「httpアクセスを投げまくるだけ」という非常にシンプルな原理なため、ここ数年の間に急増している。この「ネタ帳」はリンク元を自動的に掲載する機能なんてないので無意味なのだが、スパマー側はおかまいなしである。どんな形のスパムであれスパムの基本は「数うちゃ当たる」なのだから。

で、これを気に久々にアクセスログ解析ソフトにログを通してみたのだが、案の定、リファラー(つまりリンク元)としてこうしたURLがだーっと並んでいる。これはうざったい。アクセス解析を定期的に見なきゃならない立場の人はお気の毒である。

ただまあ、リンク元を自動的に掲載してしまう機能を使っていないのであればスパマーもご苦労さんだねの一言で終わることなのだが、ちょっと見過ごせないリファラーを見つけた。次のようなリファラーである。

xxx.xxx.xxx.xxx - - [10/Jan/2007:19:22:23 +0900] "GET /000574.html HTTP/1.1" 200 19225 "http://www.nyc.gov/cgi-bin/exit.pl?url=http://(自動車保険の勧誘サイト)/" "Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 4.01; Windows 95)"
nyc.gov?どっかで見たドメインだと思ったらニューヨーク市公式サイトである。

こうしたいわゆる「外部への自動ジャンプ用スクリプト」を用意しているWebサイトは少なくない。 外部のサイトへはったリンクがどれだけ押されたか?を測定する目的で、外部へのリンクは直接はらずにこうしたスクリプトを介在させるという編集方針をしいているのだろう。

リファラースパムに困ったサイト運営者は、特定のURLを含むリファラーをはじくなどのブラックリスト機構で対抗しようとする。そこでリファラースパマーは無関係の第三者が用意しているこうしたジャンプ用スクリプトを勝手に使うことでブラックリスト機能をくぐりぬけようとする。 信用を勝手に借りるという点ではニューヨーク市公式サイトなんてうってつけである。 なお、アフィリエイトのクリック記録システムなども原理的には同じなので、しっかりつくりこまないとリファラースパマーの踏み台にされてしまう危険がある。

正直、どんなWebサイトであれ、 こうした外部への自動ジャンプスクリプトは設置するべきではないと思う。 どうしても設置したいなら、悪用されるスキを与えてしまわないようによくよく考えて実装するべきだ。 ただもし筆者ならそんなことに考える時間をとられるくらいなら、そんなもの作らずに、「リンク先の内容は当サイトとは関係ありません」みたいなことをどこかに一言書いておくだけで終わりにする。 先日の「リンクにまつわるエトセトラ」でも紹介したが、「リンクしているからといってリンク先と関係があるわけではないことは、Web利用者全員に共通の常識としなければならない。」のだから。

実は上で紹介したニューヨーク市公式サイトの自動ジャンプスクリプトでは、その引数に与えられているURLに飛ぶ一瞬前に次のような内容が表示される。(一部を抜粋)

The City of New York does not imply approval of the listed destinations, warrant the accuracy of any information set out in those destinations, or endorse any opinions expressed therein.
(日本語訳)
ニューヨーク市当局はリンク先のページになんらかの承認を与えているものではなく、リンク先のページに掲載されている情報についてなんら保証もしません。あるいはそこに表明されている意見に賛同するものではありません。
こんなことを書いているページが、リファラースパマーに悪用されている。いや、もしかしてこれは、スパマーの良心なのだろうか。(笑)

追記:こんなジャンプスクリプトを用意しなくてもGoogle Analyticsではこんな方法もある。→ Google アドワーズ広告サポート: 外部へのリンクのクリックをトラッキングするにはどうすればよいですか。

人材派遣ザ・アールの奥谷禮子社長、「過労死は自己管理の問題」と労働者批判 労基署は不要とも

またWebがらみな話でもなくて申し訳ないが。

痛いニュース(ノ∀`):【労働者へ果たし状】人材派遣ザ・アールの奥谷禮子社長、「過労死は自己管理の問題」と労働者批判 労基署は不要とも
総スカン食らって会社のイメージダウン間違いなしなのになぜかこういうことを誇らしげに口走るトップ層って、定期的に出現するような気がする。 ただし、ナベツネは別だが、今回の件も数年前の富士通の件も、発端は週刊東洋経済である点は覚えておきましょう。

追記:こんなのもあった。

10月25日の労働政策審議会労働条件分科会で、「あの」奥谷禮子氏が大変愉快な発言をされた旨の記述がありました。
EU労働法政策雑記帳: 奥谷禮子氏の愉快な発言 より
週刊誌やその記者の誘導による失言の可能性もあるかなと思ってたらちっともそうではなくて、もともとそういう人らしい。

お名前.comのレンタルDNSサービスのセカンダリDNS機能は看板に偽りあり

ドメイン名レジストラの老舗である「お名前.com」がレンタルDNSサービスもはじめたのは 以前にちょろっとだけ紹介したとおりである。 「なかなかいいね」と思っていたのだが、以下のようなタレコミをいただいた。

自前でDNSサーバ運用してるんだけど、セカンダリDNSだけをお名前.comの レンタルDNSサービスに移そうとしたら、 ゾーン情報転送に関する設定画面がどこにもない。 はて?と思ってサポートに聞いたら、「ゾーン転送には対応してないから普通にホストとIPの対応をひとつひとつ登録してくれ」と言われました。ゾーン転送が使えないセカンダリDNSってなんなのよそれ。_| ̄|○
なんだそりゃ。。。

ここで、DNSのプライマリとセカンダリ(マスターとスレーブともいう)について一応説明しておく。 ドメイン名とIPアドレスの関連付け情報は非常に重要な情報なので、普通は2台のDNSサーバに設定することが推奨されている。通常はまず1台のDNSサーバー(プライマリサーバ)にしかるべく設定情報(ゾーン情報とか呼ばれる)を書き込んでおく。そしてセカンダリサーバにも同じ設定を書き込む、、、のではなくて、セカンダリサーバはプライマリサーバからゾーン情報が自動的に「転送」されるようにしておくことで二重設定の手間を省きそれによるミスを防げるようになっているのが普通である。これを「ゾーン情報の転送」などと呼ぶ。

ところが、お名前.comの中の人は、ゾーン転送なんて対応してないからセカンダリDNSにするつもりであってもいちいち設定を書いてね。とおっしゃる。いや、そりゃ、プライマリと同じ設定情報をいちいちまた書くことでセカンダリDNSの目的を果たせることは果たせるけどさ。

タイムリーなことに、お名前.comからメールマガジンが届いた。 以下はその抜粋である。

● 【お知らせ】「レンタルDNS」機能を追加
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
2006年12月25日より、「アカウントマネージャー DOM Navi」にて、DNS
レコードを自由に設定できる「レンタルDNS」機能を追加いたしました。

■「レンタルDNS」使用例
1. 現在利用しているブログサービス(JUGEM等)を独自ドメインで表示
  させる。※1
2. 独自ドメインで Windows Live(MSN)メールやメッセンジャーを利用
   する。
3. 自前のWeb/メール/FTPサーバーを利用しているが、DNSサーバーの管
   理は外部に任せる。※2
4. 自前でDNSサーバーを持っているが、セカンダリDNSは外部のDNSを利
   用する。※2

※1 対象のブログサービスが独自ドメインに対応している場合のみ。
※2 ご自宅等で、Webサーバー・メールサーバーを固定IPアドレスで運用
    する場合にご利用いただけます。

詳細はこちら▼▼▼
http://www.onamae.com/guide/dom_navi/rental/index.html
Web上での説明も同様。 こんなのをもって 「セカンダリDNSのみをうけたまわる機能もございます!」って、 そりゃあちょっと。看板に偽りありとしか。

肝心なところは印刷させないそれが「希望の国」そして「美しい国」

「ホワイトカラーエグザンプションによって労働者の働きすぎが改善されて家族そろって食卓を囲む時間が確保される」とかのたまう某国の首相閣下の件。

痛いニュース(ノ∀`):【残業代ゼロ】 安倍首相 「日本人は働きすぎ。少子化対策にもホワイトカラー・エグゼンプションは必要」
ツッコミどころを端的に言うと
まず一点目は、この改正案が結果的に労働時間短縮につながる保証など何も担保されていないことをご存じないのか、理解していないのか?

 このホワイトカラーエグゼンプション制度は、経営側が悪用すれば時間外労働に対する賃金の支払いを免れたり、労働時間をかえって実質的に長くする可能性が指摘されていることをご存じないのでしょうか?
木走日記 - ホワイトカラーエグザンプションで露呈した安倍政権の限界 より
ということであり、こんなふうに改めて書かれた文章を読むまでもなく多くの人は直感だけであっという間にこの結論にたどりつけるのだが、お坊ちゃま政治家さんにはやはり無理らしい。ピンボケとか能天気とか頭の中お花畑とか失笑を買うのも無理は無い。

とか言う話題をなんともなしに眺めていて 池田信夫 blog 「希望の国、日本」に書かれていない絶望的な未来 という記事に行き当たり、経団連が今年元旦に発表したという

印刷もコピー&ペーストもできない「希望の国、日本」

というページにいきついた。なるほど。印刷できないように細工されたPDFが公開されている。 「冊子が後日発売されるからそっちをよろしく?」意味わからん。売れるのか?売れたとしてナンボのもんなの?ビジョンなんでしょ?みんなで共有してこそのビジョンなんでしょ?でも印刷して電車の中でゆっくり読むことは許さん?意味わかんない。

「印刷もコピー&ペーストもできない」といえば、本家はこちら。

印刷できない「美しい国、日本」の政治資金収支報告書及び政党交付金使途等報告書公開 (総務省)
印刷フラグをオフにしたPDFみたいなチャチな小技よりもさらに狡猾で、 わけわからない専用アプリケーションによるもの。詳細についてはスラッシュドットの過去記事
印刷できない(と主張している)政治資金収支報告書、WEBで公開 (スラッシュドット 2004年3月)
を参照。

なお、政治資金の供給元となっている企業の多くは経団連の会員あるいはそのヒモつきであることはご想像の通り。

最後にみなさんご一緒に。

「だったらWebなんか使うなよ。」

Seleniumすげえ。でもJavascriptのwindow.alertを拾えず??

ものすごく簡単に言うと「ボタン一発でコビトさんがブラウザ操作して画面のテストをしてくれる」みたいなツールであるところのselenium。すげえ!こりゃ便利!って思ってたら日本で話題になったのってもう半年くらい前かららしく、完全に乗り遅れ。

本格的にやるにはselenium coreとselenium RCとでテストコードもゴリゴリ書いたりしなきゃならないのだが、とりあえず画面操作を「録画」させて「再生」させるようなことだけならFirefoxにselenium IDE(日本語もOK)プラグインを入れるだけで可能なのでまだ使ったことの無い方はおためしを。

と、seleniumの紹介を書いたところで問題なのだが、


<html>
<h2>aaa</h2>
<script type="text/javascript">
window.alert('てーすと');
</script>
<h2>bbb</h2>
</html>

というHTMLな画面に対してselenium IDEでテストケースを書いてみたところ、
<tr>
	<td>open</td>
	<td>file:///D:/tmp/test.html</td>
	<td></td>
</tr>
<tr>
	<td>verifyTextPresent</td>
	<td>bbb</td>
	<td></td>
</tr>
というテストコードが吐かれたのだが、これを実行(再生)させてみると、 window.alertでポップアップするダイアログにOKボタンが自動では押されない。 しょうがないので手でOKボタンを押してみるとテストが続行される。 これじゃ自動テストにならんのでリファレンスみてstoreAlert()を差し込めばいいかな?いやちがう、なんて今やっているところで、うーむ。。。

テストがどうこうじゃなくてテスト対象の画面のHTMLの書き方(Javascriptの挟み込み方)がイケてないのでは?と言われるとそれもそうなのですが。

追記:
あ、リファレンスに、「Seleniumはページのonload()イベントハンドラによって作られれたJavaScriptアラートはサポートしていません。この場合は目に見えるダイアログが作成され、誰かが手動でOKをクリックするまでSeleniumは停止したままです。」なんてことが書いてあった。これか? 上のHTMLではonload()なんて書いてないけど、書き方から見て事実上onload()使ってるのと同じことだからそうなるということか?

リンクにまつわるエトセトラ

「リンク」という古くて新しいキーワードがいま再び脚光を浴びている。 筆者の脳内だけだが。 そんなリンクにまつわるエトセトラ。

まず昨年秋ごろから話題の痛い人の件。

「はてな」のサービスをとりあえずターゲットにすえているらしく、例えば はてなアイデア - リンク先の管理者が禁止している行為をしたユーザーにアクセス停止期間を設けて欲しい。(当然却下) みたいな要望をガンガンあげており、はてなのCTO(最高技術責任者)たるnaoya氏が冷静にコメントいれてたりする。氏および「はてな」そのものの、冷静さというか心の広さというかこういう電○な人もそれなりに相手するのは本当にご苦労様であり敬服である。そういう筆者のperl言語の知識は実はperl4(古っ!)で止まってたりする。どうでもいい。

痛い人の件はさておき、例えばの話、「今日はパパとディズニーランドに行きました。楽しかったです!」と書いてミッキーマウスと一緒の写真が載っている小学生の女の子ブログのページに対してロリコン趣味変態野郎のサイトからリンクが張られたりトラックバック送られたりした日にゃ子供が悲しみパパ怒り心頭なのは至極当然であって、なんとかしてやらねばと考えるのは大人の義務である。 たいていの場合は「他にもっと面白いことあるよ」と子どもを誘導してあげるのが最善。

そういうことを考えつつ はてなアイデア tinycafe > 取引履歴 を眺めると、その痛々しさもさることながらこどごとく「却下」なのに一部は「要望中」のまま残されているあたりが、なるほど開拓者としてのはてなの心意気が垣間見えたりしないでもない。 robots.txtとかmetaタグとかに何か書いといたらソーシャルブックマーク機能がどうにかなる、みたいなことになるのかなあ。しかし痛い人は痛いままだろうきっと。

さて話は変わるが、Web(主にセキュリティ)の業界では非常に有名な高木氏による、「Webの中心で無断リンク禁止を叫んじゃう病ウィルスが個人はともかく企業や警察までもに感染増殖していてどうしたもんかね」という調査や活動。いろいろあるのだがとりあえず 野村総研がリンクする際には文書で申し出よというので文書で申し出た(2006/10) という体を張ったネタを提供してくださった件では、野村総研側がいつのまにか問題の文章を変更している。

変更の経緯の説明はどこにもないが、当然この件が関係しているだろう。 野村総研に限らずどの企業においても、 そもそもの原因が「何も考えてないだけ」なのだから。 それについては「会社のポリシーは会議室で決めてない、現場でコピペしてるんだ (2006/9)」という氏の記事が非常にわかりやすい。 そう。企業や団体組織にはびこる「無断リンク禁止」は本人の意思や理性とはほぼ無関係にコピーで勝手に増殖するウィルスだったのだ。(笑)

栃木県警察が「無断リンクは禁止とします」などと書いていた件についても結果的には文章が変更された。またそのきっかけとなったと思われる高木氏と栃木県警察のやりとりにおいては、高木氏が非常に良いことを言っている。

「無断リンクは禁止とします」について栃木県警に聞いた(2006/10) より、高木氏が警察の人に諭すように言った部分の抜粋:

悪質な業者に「うちは警察へリンクさせてもらっている」などと利用されることが問題だとおっしゃるが、それはリンクを許諾制になんかしてるからそうなる。許可なくすることを禁止しているなどと掲示していれば、読者は、「リンクしているということは警察の許可をもらったのだろう」と思ってしまう。リンクしているからといってリンク先と関係があるわけではないことは、Web利用者全員に共通の常識としなければならない。

このことは近年情報技術犯罪として問題となっているphishingの被害を減らすためにも必要なことだ。県警が無断リンク禁止の考え方を広めれば、民間サイトへリンクした偽サイトが登場したときに、「許可を得ているはずだから信用できるサイトだ」と誤解する読者を増やすことに加担してしまう。信用の悪用を防ぐには、「他のサイトが当サイトへリンクしている場合があるが、それは当サイトと関係があることを意味するものではない」旨の注意書きをすればよいのだし、県警ハイテク犯罪対策室は、phishing防止のために、一般論としてその注意喚起をする立場にあるはずだ。
まったくもってそのとおり。

ところで、三重県警察では「リンクにつきましては、原則、官公庁のみといたします。その対象ページは、最初のページとしてください。」 とかなんとか言っているが、ここはあえて官公庁でもなんでもない筆者のこのページから、三重県警察の最初のページでもなんでもない行方不明になってから10年目を迎えようとしている高校生について情報提供を求めるページに無断リンクしておく。高校生の無事をお祈り申し上げます。なお、「リンクを貼ったら下記へ連絡しろ」といって電話番号も書いてあるのだが、筆者はヘタレなので高木氏のように「最高裁判所が電話してというので電話した」みたいなことはとてもとても無理ですごめんなさい。

追記: 「有害サイト等から学校と児童生徒を守る」ことよりも「周りがどうなっているか」の方が大事な仙台市教育委員会 も参考になる。

さて、さらに話は飛ぶ。

2006年12月27日つまりほんの1週間前、年の瀬のくそ忙しい時期を狙ってか狙わずかはどうでもいいが、公正取引委員会からある資料が発表された。

公取委、オンラインショッピングモールにおける出店事業者/運営事業者間の取引の実態に関する調査結果を発表 (ASCII24 2006/12)
猶予期間をほとんど与えずに店舗に課金する手数料率を楽天市場側が一方的に引き上げたり、店舗の顧客のメールアドレス等のいわゆる顧客リストは楽天市場を出て使ってはならない、などなどの点が独占禁止法に抵触する、という、まあ予想通りの内容である。

想定の範囲内(死語)のことはさておき、調査報告書の原文を見てみる。 電子商店街つまりYahooショッピングや楽天市場などにおいてどのような運営措置がとられるているのかという事実認定と、それらがどのようによろしくないことかという法律的な評価、という流れで構成されている。 たとえば「売り上げに対して課金する手数料率が一方的に変更されることがある」という事実認定に対して「これは独占禁止法に照らして『優越的地位の乱用』にあたる」という評価がなされている。

あまり注目を浴びていないのだが、実は、「外部リンクの禁止」が規定されているという事実認定も同様に記載されている

調査報告書のP27より抜粋:

(2) 外部リンクの可否
電子商店街上のサイトからの外部のサイトへのハイパーリンクの可否については,大多数の運営事業者が全面的に認めているか,又は一部制限(アダルトサイト等へのリンク禁止)を課した上でリンクを認めている(図表39参照)。上位3社の対応についてみると,楽天は外部ウェブサイトへのリンクを禁止しており,ヤフーは自社サイト店舗等へのリンクを禁止している。また,DeNAは,同社運営サイトでの購入を阻害するような表現を用いた外部リンクの表記を禁止している。
ところが、これは単なる事実認定であって「だからどうだ」という話はない。つまり、外部リンク禁止の規定が法律的に見てどう評価されるのかという内容は報告書のどこにもないのである。

なお、この「外部リンク禁止」は、上のほうで書いた「無断リンク禁止」とは似ているようでまったく違う話なのでご注意。

公正取引委員会の中の人が何を思っていたのかは知らない。 外部リンク禁止をめぐって楽天に裁判沙汰を起こした某せっけん屋に少しは報いてあげたかったのだろうか。 まあいずれにせよ、ショッピングモールサイトにおける外部リンク禁止までお役人に云々されなくてよかったよかった、と個人的にはそう思う。Webページの編集にまつわる規定やその権限は店舗はもちろんだがショッピングモール側にも認められてしかるべきだ。店舗のためにも、ショッピングモールそのもののためにも。そのあたりの話についてはショッピングモールが外部リンクを嫌う理由 (2005/8) に詳しく書いた。

さらにあえて冷たいことを言うと、自社独自サイトにリンクさせろとか言う店舗も店舗なのである。始めから自社サイトだけでやれと。その点についてはサラ金の利用者とショッピングモールの出店者の共通項 (2006/1) を参照されたい。

さて長くなってきたが話はまだ続く。

Yahoo!のヘルプのページに、こんなのがある。

ASP、shtml、PHPなど、自動的に生成されるURLは登録されますか? Yahoo! ヘルプ - サイト管理者向け

検索エンジン用ロボットがページを探すときにたどるのは、主に静的リンクです。ASP、shtml、PHPなど自動的に生成されるURLは登録されない可能性があります。データベースに登録されるためには、動的に生成されたリンクを利用しないことをおすすめします。
以前はこんなこと書いてなかったのだが、どうも2006年の春ごろから掲載されているらしい。 この文章、意味が通るようでいて実は意味不明に思えてならない。 正直言って、Webサイト構築の発注側、受注側、Webデザイナー、エンジニアそれぞれに渡って不毛な議論や行き違いひいては予算の無駄遣いの発生源のひとつとなっているのではないだろうか。

Googleには次のような解説がある。

ウェブマスター向けヘルプ センター Google のウェブマスター向けのガイドラインはどのようなものですか。
(途中省略)
動的なページ (URL に "?" が含まれているページなど) を使用する場合、検索エンジンのスパイダーによっては、静的なページと同じようにはクロールされない場合があることを考慮する。 パラメータを短くしたり、数を少なくすると、クローラで見つけやすくなります。
Yahooの解説と比べるとGoogleのほうがまだ親切なようだ。なんとか意味が通っていて、Webサイトをつくる側がなすべきことに正確に導いている。少々おぼろげではあるが。

「動的なページ」 「自動的に生成されるURL」 「動的に生成されたURL」 「動的に生成されたリンク」 すべて違うようでいて同じ意味でありまた同じようでいて違う意味な気がする。さらにASPやPHPやshtmlがどうのというくだりも、言語や技術の話と、そしてそれらが実用される際に一般に使用される記述拡張子の話とが、すべてごっちゃまぜになってしまっている感じである。もうわけがわからない。 まあとりあえず以下を参照いただきたい。2年も前に書いた記事ではあるが本質は変わってない。

以上、リンクにまつわるエトセトラ。 いやあ、リンクって本当にいいもんですね。(c)水野晴郎

ハッピーニューイヤー

新年一発目の記事がWebがらみではぜんぜんなくて申し訳ないが。

景気に取り残される車、国内市場は07年も前年割れへ-競争力に危機も(ブルームバーグ)より抜粋:
メーカー首脳の困惑

  07年も水面下、しかも85年(実績555万6878台)以来の570万台割れという状況にメーカー首脳も困惑している。マツダの井巻久一社長は「正直言って(なぜ車が売れないのか)分からない」と本音を漏らす。またホンダの福井威夫社長は「近所を歩いてみると、これまで2台持っていたところが1台に減っているところが目につく」としたうえで、「ガソリン高や道路事情など車が使いにくくなっている。それに車自体が良くなっているので買い換える必要がなくなっているのではないか」と話す。

景気が良くなってなんかいないんだって自覚しろ

という某掲示板でのツッコミに激しく同意。

asahi.com: フリーターを探せ ワーキングプア依存のもろさ - 就職・転職 (AERA:2006年12月18日号) より抜粋:

首都圏を中心にカラオケボックス「カラオケの鉄人」を展開する鉄人化計画(本社・東京)は、アルバイトの世界に「出世の階段」を持ち込んだ。働き続けることの「動機づけ」を狙ったのだ。

バイトにも昇級制

 研修生からスタートして凡人→賢人→達人→師範と階級が上がり、最高位は「鉄人」となる。フロントや調理場といった店舗運営に必要な業務がきちんとできるか、後輩バイトの指導ができるかといった項目で評価され、長く働き続ければ出世するというものでもない。

 飯田橋神楽坂店では総勢20人のバイトのうち鉄人は1人。師範と達人は0人、賢人が1人と狭き門だ。鉄人になるには本社の部長との面接の上にリポート提出も課されてハードルも高いが、時給は研修生800円が鉄人だと1000円。アルバイトの名刺も、普通は店の共用名刺に手書きで名前を書くが、鉄人は名前が印字されたものを渡される。

 「仕事をやってもやらなくても同じ給料では、モチベーションも上がらない。鉄人には社内の会議にも出席してもらい、ほとんど社員に近い扱いをします」(同社エリアマネージャーの片平豊彦さん)

だったら社員にしろと。

20人に1人の鉄人になって社員に近い扱いがされて時給が200円ぽっちあがるくらいでダマされてくれるおめでたい奴がいると思っているほうがおめでたい。

今年もいい年になりそうです。