追試求む:いつのまにか、hotmailがDNS逆引きの無いホストからのSMTP接続も受け入れるようになってるらしい

送信側メールサーバのDNS逆引きの有無でスパム(迷惑メール)を判定しようとしても誤判定が多すぎて無意味という件はこのブログでも前から言っている通りである。がしかし、AOLやHotmailなどの大手のプロバイダ/メールサービスではいまだにこの手法が使われていた。たとえばHotmailなどでは下記のように明記されている。

8. 電子メール サーバーでは逆引き DNS レコードを有効にしておく必要がある。
postmaster.hotmail.com ガイドラインより (2007/6現在)
ところが、今現在、手元のマシンで試してみたところhotmailがDNS逆引きの無いホストからのSMTP接続も受け入れるようになってるっぽい。

筆者の記憶が確かならば、以前なら、DNS逆引きのないIPのホストからだと、mx1.hotmail.com(hotmailのメールサーバのひとつ)にSMTP接続しようとしても、220コードすら返されずにいきなり切断されてしまっていたはずである。それがいまは、ちゃんとHELOメッセージを送れることはもちろん、本当にちゃんとメールを送ることができる。

一時的なものなのか、ネットワーク環境の違い(?)的なものなのかよくわからない。 筆者の手元にはDNS逆引き設定の無いIPはあと1,2個しか無くこれ以上テストができないので、どなたかの追試情報求むです。telnet mx1.hotmail.com 25 で220で始まるメッセージが返されれば成功。(つながった場合はすぐquitすればよい)

なお、通常の消費者向け一般プロバイダの回線では最近はほとんどOutbound Port 25 Blocking (OP25B)されてるはずなので試せません。

注:Hotmailは現在ではWindows Live Mailという名称らしい。

MovableType4とMovableTypeオープンソース版は一応別物らしい

昨日(22日)の夜、MovableTypeの開発元であるシックスアパート社の日本法人の技術情報ブログで、ようやく、MovableTypeのGPL化(オープンソース化)に関する言及があった。

現在ベータテスト中の Movable Type 4 は、基本アーキテクチャやユーザーインターフェースが新たに刷 新されたメジャー・バージョンアップになります。
(途中省略)
同時にもう一つのプロジェクトが現在準備中です。それがオープンソース版のMovable Typeの公開です。

Movable Type のオープンソース版は、これまでMovable Typeとは異なる領域への、新たな挑戦となります。まず、誤解のないように定義しますと、Movable Type 4 と Movable Type オープンソースは、別のプロダクトとなります。もちろん多くの部分は共有されることになるかと思いますが、それぞれのプロダクトは、異なる目標をもっています。

Six Apart - 技術情報提供ブログ: Movable Type 4 の開発と、ベータテスト、オープンソースについて より

なるほど、少々誤解しておりました。すいません。(笑)

って言うだけでもなんなので、今後、MovableTypeオープンソース版の情報発信基地となるのであろう http://www.movabletype.org/ から、興味深いコメントを紹介しよう。

Under the terms of the GPL, the license we are currently planning on using with MTOS, users of the software are completely unrestricted in how they can use the software. They can use it to power a blog that generates $1,000,000 in revenue if they wanted to. So MTOS is unrestricted in terms of use, allows for redistribution but with restrictions. Here is perhaps a good way to describe it all:

われわれが現在オープンソース版MT(MTOS)に適用を考えているGPLライセンスの条件においては、ユーザーはオープンソース版MTを完全に無制限に利用できる。100万ドルだって稼げるパワーを持つようなブログを作れる。(筆者注:笑) MTOSは使用に制限は無いし、再配布も可能だが、制限がある(筆者注:??) 解説するには以下のような表現がいいだろう。

MTOS MT4 Personal(個人版) MT4 Commercial(商用版)
Cost(費用) FREE(無料) FREE(無料) Depends(有料)
Commericial use ok?(商用利用可能か?) Yes No Yes
Personal use ok?(個人的な利用は可能か?) Yes Yes Yes
# of Blogs(いくつブログを作れるか) unlimited(無制限) unlimited(無制限) unlimited(無制限)
# of Authors(投稿者をいくつ作れるか) unlimited(無制限) unlimited(無制限) $$ per user(ユーザー数毎に課金)
Can redistribute(再配布可能か) Yes No No
Support Avail?(サポートを受けれるか) From Community(コミュニティから) From Six Apart(6Aから) From Six Apart(6Aから)
Features(機能) Base only(基本機能のみ) Base + more Base + more

なんてふうに第三者がわざわざ翻訳して再掲載しなきゃならない(しなきゃならないと言うのも変だが)ほど、逆に言うと、今回の件に関するシックスアパートの広報の仕方はわかりづらくて不足だという意見には同意。

最近のリンクにまつわるエトセトラ

いまごろ「はてなブックマークのコミュニティについて」の話について 言及するのもかなりナンなのだが、とにかく、ナイーブな感じのコメントが好感を得ているらしい。 (まるで見落としてた俺)

ところで以前、 リンクにまつわるエトセトラでも 取り上げた件の人なのだが、 いまはサイワールドというサービスに 拠点を移していらっしゃるようだ。 こんなコンテンツも設置されており、 なんというかまあとにかく相変わらずなのだが、 一方で 自ら 毒吐きネットマナー なるものを披露しており、 そこではこんなことが書かれている。

・ このサイトでなんの注釈もなく管理人という時、それは「自分こそこのサイトの主である!王である!否!神である!」と思ってる人間の悲しさと愛おしさを見せつけてくれる人のことを指します。
(途中省略)
・ このサイト内の注意事項は、あからさまに管理人側に偏ったものばかりです。訪問者の皆様の立場や言い分は、意図的に対象外としております。
一理ありますが、全体として間違っています。

なんだ!わかってるじゃない!と思ってしまうし、それはそれでまあネタだよねという話なのだが、 一方で某所において活動再開したその電○っぷり (その前のはこっち)もまた相変わらずであり、 ここまでくるともはやそれぞれの内容を書いているのは本当は誰なのかすら疑わしく感じてしまわざるをえない。

以上、最近のリンクにまつわるエトセトラ。

国民新党の最悪なセンス→フジモリ(元)大統領を参院選挙に出馬要請

いやあ、だから、ここはWeb屋のネタ帳であって、政治や経済の話題のブログじゃない。 がしかしそれにしても、亀井とかいう人はアホですか。

何十時間も飛行機に揺られてチリまで行って帰ってきたらしい。失笑を買うためだけに本当にお疲れ様でした。

国民新党の人って、ニュース見ないんだろうか?っていうか行く前にネットで「フジモリ大統領」で検索するとかしないんだろうか?それって還暦過ぎたオッサンには酷な要求?そうかねいまどき?

もしかしたら、1996年のペルー日本大使公邸人質事件で、強行突入で解決したときのヒーローっぷりが日本でまだ評価されるかも!?とでも思ったのだろうか? その件に関しては事実はまったく逆だったことが、 つい先月、関西テレビの報道番組で放送されたばっかなんだけど。

青山繁晴
「つまりフジモリ大統領は、日本人を助けるために武力突入したんじゃなく、日本人は武力突入したら必ず死ぬと。違う目的のために武力突入したんであって、日本人を助けたのはフジモリさんじゃない。じゃあ誰が日本人を助けたか。24人全員助かりました。誰が助けたかというと、これです」
実際には、ゲリラ…と呼ばなきゃいけない、犯人グループだから呼ばなきゃいけないけど、推定14~5才の少年がいて、その少年のおかげで日本人は全員助かったんです。
銃撃戦があるということは、必ず2階に聞こえてしまうから、必ずこの少年は撃つであろうと、フジモリ大統領は判断してたんです。
いま証言を要請されている日本人の人質によると、引き金に指はかかってたと。だけど引けないまま彼は後ずさりしていって、部屋から出て廊下に出たと。その時ちょうど特殊部隊の兵士が上に上がってきたから、少年が部屋から頭が出たので、パーンとこめかみ撃ち抜かれて彼は死んだと。だからその人質の方が当時僕に証言してくれたのは、『青山さん、あの少年の指があと少し動いてたら、我々は全員死んでたんだ。フジモリに助けられたんじゃない』と、人質の方ははっきり言ったわけです。
以上、ぼやきくっくり | 「アンカー」ペルー日本大使公邸人質事件の真実 より抜粋。

世の東西を問わず政治家なんてのは誰だって叩けばホコリが出るものだが、それにしても無駄にリスク高すぎ。

与党でも無いくせに勝手なことしてつまらん外交問題を増やすのはやめていただきたく。

see also:
国民新党の公約 (2005/8)
asahi.com:フジモリ氏、参院選立候補へ (asahi.com 2007/6)

21人の弁護士に懲戒請求を求める - 光市母子殺害事件

はじめに断っておくが。 このブログは「Web屋のネタ帳」である。 その趣旨は全てのページの上部に書いてあるとおりである。

もちろん筆者の個人的なサイトなこともあって、趣旨とはずれた四方山話を書くこともときどきあることは常連の読者の方もご存知の通りである。

しかしだからといって、この件をとりあげるのにためらいはないといえばウソである。 変な風な政治的なかたよりがあるとか、信念とか信条とかにそういう方面に興味がありまくりだとか思われるのもナンだなあと思うからだ。筆者はどこにでもいる社会人である。普通に家族がいて普通に仕事して普通に昼飯食ってる。

まあいいや。とにかく言いたいのは、

21人の弁護士に懲戒請求を求める --光市母子殺害事件--というサイトにリンクを張っておくぞ俺は!

ということである。なお、懲戒請求そのものの書類(のテンプレート)は 懲戒請求テンプレート集とか参照。 こちらも同じ

ちなみにこのサイトの件に関しては、中日新聞において次のような報道がされている。

中日新聞:母子殺害で懲戒請求数百件 弁護士が中止求めアピール:社会(CHUNICHI Web)
山口県光市の母子殺害事件で殺人罪などに問われた当時18歳の元少年(26)の弁護人に対する、インターネットを利用した懲戒請求が相次いでいることが分かり、有志の弁護士508人が19日、「被告が弁護を受ける権利を否定する言動に抗議し、直ちに中止を求める」との緊急アピールを発表した。請求は計数百件に上るという。
 アピールなどによると、ネット上に「意図的に裁判を遅らせている」などとして懲戒を求める書面のフォームが出回り、これを使った請求が各弁護人の所属弁護士会に届いている。
では、「被告が弁護を受ける権利を否定する言動」だという懲戒請求書(のフォーマット)の内容をここに抜粋しよう。
<請求の理由>
被調査人は、1999年4月14日山口県光市における母子殺害事件の差し戻し審第1回公判において、
見ず知らずの女性を殺害後強姦したことを「死者を復活させる儀式」、
赤ん坊を床にたたきつけたのは「ままごと遊び」、
赤ん坊の首をひもでしめあげたのは「謝罪のつもりのちょうちょ結び」等
科学的にも常識的にも到底理解できないし理解したくもない
主張を並べ立ててまで被害者を侮辱し死者の尊厳を傷つけています。
また、この差し戻し審において地裁高裁などでは被告自身が認めていた殺意を上記のような非科学的、
非人道的な主張を行ってまで否定しようとしておりますが、これらの行為は、
意図的に裁判の遅延を試みているとしか思えません。
これらの行動によって、被調査人は、日本における裁判制度と
弁護士制度への信頼を傷つけ続けています。
あのように不誠実で醜悪な主張及び行動を繰り返す人間が弁護士としてふさわしいとは思えません。
以上の理由により私は、被調査人が上記控訴審においてとっている行動が弁護士法56条に(以下省略)

※筆者よりついでに付け加えると、
「水道屋の格好をしたのはコスプレの趣味ママゴト遊びであるので計画的な犯行ではない。」 という主張も。(多くのブログでコスプレ趣味と書かれていますが、実際に法廷で陳述されたのは「水道屋さんになりすましたママゴト遊び」のようです。なお無理がありすぎて失笑な点はなんも変わりませんが)
「おいおいちょっと待って、本当に裁判所でそんなことを言っているの?」といった感じで、 コトの経緯を知らない方は、 遺体「強姦」は死者復活の儀式 弁護団が「失笑」ものの新主張 (J-CAST ニュース 2007/5) を読むといいだろう。以下はその抜粋。
安田、足立両弁護士2人とも死刑廃止論者としても知られ、集まった19人の多くも「同士」が少なくないと見られている。
遺族の本村さんは閉廷後の会見で「(弁護側の意見書は)怒りを通り越して失笑した。犯罪事実を知っているのは被告だけ。弁護人の主張していることは不可解なことが多く、にわかに信じがたい」と語った。さらに、弁護団について「死刑廃止を訴えるために遺族だけでなく被告さえ利用している」と断じた。
なお、上で紹介したサイトの 概要のページにも経緯や周辺情報がいくつかある。

さあ、GIVE ME A TRUTH あなたの真実は?

追記:

上で紹介したこことか ここ でダウンロードできる懲戒請求書のフォーマット(見本)なんですが、配布形式としてPDFファイルを選択したのはナイスチョイスではあるが、文章がテキストじゃなくて画像の状態でPDF化されている感じがした。これだと、せっかくの内容が検索エンジンなどにひっかからない。

まあ、ふつうにMs-WordやExcelが入ってるだけのパソコンだと、PDFファイルをつくるのは難しいのは確か。WordやExcelなどの書類をPDF化するツールは無償のものでもいろいろあるんだけど、一番わかりやすくて確実なのは、

  1. OpenOfficeをダウンロード&インストールする(無料)
  2. OpenOfficeのWriter(ワープロ)を使って書類を書き直す。使い勝手はWordなんかと同じ
  3. メニューまたは画面上部のボタンで「PDFにエクスポート」すればPDFファイルのできあがり
という手順だろう。wikiでなにか書ける程度のスキルがあるなら余裕の作業だと思われ。

追記:

7/24のTBSの報道より:「弁護団は、元少年はアパートの部屋を次々と訪問する「ピンポンダッシュ」の遊びをしていたところ、たまたま被害者の部屋を訪ねたもので、乱暴目的で女性を物色していたのではないと主張」

母子殺害、差し戻し審で再び集中審理

 弁護団は、元少年はアパートの部屋を次々と訪問する「ピンポンダッシュ」の遊びをしていたところ、たまたま被害者の部屋を訪ねたもので、乱暴目的で女性を物色していたのではないと主張しており、元少年自身が犯行の動機や計画性について何を語るかが注目されています。遺族の本村洋さんも傍聴する予定です。(24日11:39)
http://news.tbs.co.jp/part_news/part_news3617312.html より
今度はピンポンダッシュ? 水道屋さんの格好をしたのはコスプレもといママゴト遊びで? そもそもピンポンダッシュというのは相手がドア開けそうになった段階で逃げることをいうわけだが、 逃げるどころか水道屋ですといってあがりこんで殺人してるわけですが? どこまでわけわからんことこねくりまわせば気が済むのだろうこの人たち。

MovableTypeのラインセンスがGPL化されることが意外と知られてない/理解されてないらしい

とりあえず結論ぽいものを箇条書き。

  • MovableTypeのバージョンアップ(ひとまずベータリリース)が発表されたが、巷のWeb屋さんの感想は「メニュー画面変わるのかあ」とか「プラグインの互換性どうなるんだろ?」といった話ばかりで、今年中にMT4のライセンスがGPL化されるということ(とその意味)に気づいている人が少ないらしい。
  • なんでSixApart日本法人が出すプレスリリースにはGPLのジの字も無いの?という話は大人の事情というものがあると推察される。
  • システム屋からすると「ふーん、ようやくGPLになりますかそうですか」程度のことなのだが、Web屋(デザイン寄りの人)からするとGPLという言葉の意味自体からして???なのかもしれない。
  • GPL化されるということは、Web屋さんはそのクライアントのWebサイトをMT4で作ってあげるときに、デザイン料カスタマイズ料手間賃その他をしかるべく頂戴するのは当然として、MT4それ自体の対価を100円とするか100万円とするかはWeb屋の自由でありSixApart社との金銭的契約などそこには無いということを意味する。なぜならそれがGPLというものだから。
  • それなら、Web屋さんじゃなく、自分で自分のサイトをつくる人々にとっては個人法人かかわらずゼロ円という選択を取るのが当然・・・かと思いきや、あえてそうしない=お金を払うほうを選択する=という大人の事情もありうる。
うーん、ほんとにこれで結論なのだろうかという自問には目をつむって先に進むとしよう。

今月初めにMovableType4(以下MT4)のベータリリース開始がその開発元のSixApart社からアナウンスされた。

シックス・アパートが、最新ブログ・ソフトウェア「Movable Type 4」を発表
Six Apart社日本法人ニュースリリース 2007/6
このニュースリリースに送られているトラックバックを眺めていると、 たとえばこんなエントリが↓
米ブログ・こめこめ便り: Movable Type 4 (2007/6):
... 引越しすると今のMovable Typeは、サーバー付属の無料ライセンスなんで新たにライセンスを購入しなければなりません。どうしようかなあと思っていたところでした。そして今回、 Movable Type4になるとライセンス料が大幅な値上げとなるんですが7月17日までの購入すれば無償バージョンアップができて21000円オフのキャンペーンをやるというのでまたまた揺れています。ライセンス買ってサーバー引越ししてブログをすべて独自ドメイン内でやるか今まで通りでやっていくかこの7月17日までにもう一度じっくりと検討しようと思います。
他にもざっと眺めてみると、総じて、ライセンス費用の話、使い勝手の話、後方互換性の話ばかりに言及されている記事が多く、ライセンスがGPL化されたバージョンも出る件について触れている記事はほとんど無い。それも無理も無い。SixApart日本法人から出された日本語のニュースリリースの文章にはGPLという単語はひとつも無いからだ。

一方、Six Apart米国本社のニュースリリースにはこんなことが書かれている。

Six Apart - Movable Type News - Movable Type 4 Beta: We're On A Missionより抜粋:
Later this year the open source version of Movable Type will be released under the GPL license.
筆者訳:今年の後半にはオープンソース版のMovable TypeがGPLラインセンスでリリースされます。
この件に関して正確に報道しているニュースソースは少ない。 Internet Watchの記事ですらGPL化について触れられてないし。 唯一、TechCrunchの記事(これも海外版の日本語訳だが)くらいのものだ。
Movable Type 4.0 ベータ、ローンチ―第3四半期にもオープンソース化へ (TechCrunch Japanese 2007/6)
Moveable Type 4.0は、2004年のMT 3.0のリリース以来のメジャー・バージョンアップとなる。しかもマーケットを震撼させるような発表があった。 SixApartは今年の第3四半期の終わりまでにMovable Typeをオープンソース化するという。
とあるとおり、マーケットを震撼させるような発表だったはずなのだが、日本ではほとんど言及されない不思議。

「オープンソース化する」ってなんのことだ?MTはもともとperl言語で書かれてるんだからもともとソースはオープンだろ? といったあたりも誤解の元になってしまいそうな気がする。ここで言ってる「オープンソース化」とは、「GPLライセンス化」という事柄とあわせると次のことを意味する。

  1. ソフトウェアのライセンスがGPLであるということはそのソフトウェアの使用にはお金がかからないということと事実上同じ意味である。「えっ?でもSixApart日本法人のニュースリリースには5万円に値上げって書いてるよ?」という話は後述。
  2. なお、「フリーソフトウェア」のfreeは無料の意味でのfreeではなく自由のfree=自由に使っていい、自由にコピーしていい、自由に改造していい=の意味が本来なのだが、現実問題として「無料」の意味あいのほうに注目してしまうのはしょうがないだろう。実際、事実上無料なのだし。
  3. オープンソース版のMT自体をを勝手に改造したバージョンを作って配布することも誰でも可能である。もちろんそれで商売してもよいが、その改造バージョンもGPL=誰でもコピーして第三者に配布可能=ということになるのでそれ自体の販売だけでは商売にならないだろう。ただしその改造バージョンに関するサポートもあわせたビジネスとなるとまた話は別。
  4. また、FAQになりそうな質問として「俺がつくったプラグインもGPLで公開しなきゃだめなの?」というものがありそうなので一応解答を書いておく。 「Q.我が社では、オープンソース版MTにショッピングカート機能を搭載できるプラグインを開発しました!。もちろんオープンソース版MTにこのプラグインを抱き合わせて100万円でライセンス販売した いと思います。この際、SixApart社に許可をとったりSixapartと金銭契約等を結ばなければならない義務はあるのでしょうか? また、我が社開発のプラグインもGPLとして公開しその自由なコピーと利用を誰にでも許可しなければならないのでしょうか?」「A.すべてNO。そのソフトウェアのライセンスがGPLである以上、ソースつきで提供するという前提であればコピーして売ろうと何かと抱き合わせて売ろうとその人の勝手である。また抱き合わせて売るそのプラグインのコードにまでGPLが波及するわけではないので自分でオリジナルにつくったプラグインに関する独占的な権利は失われない。」 つまりMTのソースそのものを改造するのとMTにあわせたプラグインをつくるのとでは話が似ているようで実は違うということ。
とまあ、もうちょっとビジネス上の深い話とか哲学的な話とかもあるのだが難しい話になりすぎるのでこのへんにしておく。

とにかく、TechCrunch日本版の記事にあるとおり、

MT 4に適用される新しいライセンス形態はMySQLなどに類似したものになる。有料版も引き続き提供され、これにはSixApartからの製品・技術サポートが含まれる。
ということなのだ。そう、サポートという単語がキーワードである。

「MT4のオープンソース版」と、「MT4の技術サポート込み有償版」。 どちらも、perlで書かれたソースコードの中身は一緒で、当然そのソフトウェアとしての機能も同じだろう。 違いは、「MTのバグ対処や機能拡張などで困った場合にSixApartの中の人が積極的に助けてくれる権利がついているかいないか」である。(追記:←断定的に書いちゃったけど、言い過ぎたかな。MTのOSS版と有償版とが実際にリリースされて違いを確かめることができるようになるまでは誰にもわからないといえばそのとおり。6Aの中の人が具体的に何らかの解説をしてくれることに期待。)

「ソフトウェア」は本社から供給するからキミたち現地法人はサポートを売れ!せめて自分たちの食いぶちはそれで稼げ!」というセリフはソフトウェア企業がその本国以外の海外現地法人の社員に対して下す指令の定番である。そう、SixApart日本法人の中の人は、有料サポートつきバージョンのMTを買ってもらわなければ自分の給料に響くのだ。これはSixApartのようなベンチャーに限らずOracleでもSiebelでもPeopleSoftでも規模の大小はあれども基本は似たようなものである。

かくして、SixApartの中の人としては、オープンソース版の件についてはあんまり触れずに「これからもサポートして行きますんでよろしくお買い上げください」というニュアンスで活動するわけである。

さて、カラクリがわかったところで、Web屋の立場からすると「なるほど!今後は遠慮なくオープンソース版を使わせていただくぜ!わかんないことあったら自分でソース見て調べるなりググるなりすればいいんだし!」と考えがちであるが、必ずしもその判断でいいとは限らないのが大人の事情というものである。

もともと、SixApart社はProNetという名称でMovableTypeを積極活用してくれるWeb屋さんとのアライアンスみたいなことをやっていた。 が、こんな感じ↓で「やーめた」と言われるケースもあったようだ。

当社は本日をもってProNetを退会いたします / ビジネスブログ『アイタス営業日報』 (2007/2)
Movable Type 4発表で改めて感じるシックス・アパート社への不信 (2007/6)
なるほど。その「サポート」の体制に疑問を感じたということらしい。

ただ、SixApart日本法人の肩を持つわけではないが、海外製ソフトウェア会社の日本現地法人のサポート体制なんて実はどこも似たり寄ったりである。Oracleのようにそこそこ歴史も実績もあって超勝ち組なところでさえ、日本法人のサポートでは頼りないということになってシリコンバレーの本社からの直接サポートを受けているケースはまったく珍しくない。日本のソフト業界の人手不足は相変わらずであり、少ない予算と海外に比べて高い人件費もあいまって日本法人を設立しても社員数がちっとも増えない、増えても質があがらない、というケースは多々ある。しょーがないので本社から外人さんを連れてきてサポートさせ、日本法人の社員は単なる通訳でしかないというパターンもまたよく見かける。

えてして慢性的人手不足であることに変わりは無く、また、そもそもソフトウェア製品の供給元が提供するサポートというものは街のスポーツクラブと同じで、その会員がある日集中的に来館したらトレーニングマシンもプールもフィットネススタジオも全て芋洗い状態になって「金返せ」的な事態になるのも必然のビジネスモデルなのだ。

ソフトウェア製品のサポートとかけて街のスポーツクラブと解く。そのココロは、金払うだけで使わない人がいてこそ儲かるビジネス。保険も同じ。

これが海外製ソフトウェア会社の日本法人におけるサポートビジネスとその体制の一般的な風景である。なおSixApart日本法人も絶対そうだとここで断じるつもりはまったくございませんので誤解なきよう。あくまで一般論。

なんてことを書くとますます「サポート」なんていらない、オープンソース版でがんばるぜ頼むぞグーグル君的な気持ちになりがちだが、Web屋さんの気持ちはともかくそのクライアントさんの気持ちはそうではないかもしれない。

「我が社はMovableTypeの開発元であるSixApart社の公認パートナーです。ほら、ここのリストに我が社の名前もあるでしょ!当社としても有償サポートつきバージョンで提案いたします!ご安心ください!」といったセリフは、 Webサイト構築案件のコンペの場でのWeb屋さんの営業担当者の売り込み文句として効き目が高いかもしれない。 クライアントがお役所、またはクライアントのキーマンがお役所的な保守体質のオジサンの場合には特にそうかもしれない。 「サポート」の実態がどうであるかも知らず。

また、クライアントがそうでなくても、Web屋さんの中のあんましわかってない幹部クラスのおっさんがそういう保険を求めて「サポートつき有償版でいけ!」という方針を立ててしまうかもしれない。 「サポート」の実態がどうであるかにかかわらず。

そういえば、「サポート」という単語も「Web2.0」という単語も、要する言った者勝ちであるという点ではいい商売なんだよなあ、とかなんとか大した脈絡も無くそんなことを考える今日この頃。

追記:

ハーバライフ用adsenseフィルタの自動生成アイデア - Google Adsenseがハーバライフ系の広告に占拠されつつある件 その2

Google Adsenseがハーバライフ系の広告に占拠されつつある件の続き。

ハーバライフ商法につかまってしまった人のWebページに特徴的なのは、「重要事項」と書いたロゴマーク入りの画像が貼ってあり、それがハーバライフ本社のとあるページへのリンクになっていることだ。 そうしなければいけない(従わないと権利剥奪)というハーバライフ内の規定になっているらしい。

実際、 link:http://www.herbalife.co.jp/myhl/ethic/disclaimer/y/index.html - Google 検索 とかすると、ウヨウヨと引っかかる。ちなみにYahoo検索でも「link:」検索オプションは使える。

そこで、

  1. GoogleアラートなりGoogle検索APIなりYahoo検索APIなりで上のような検索を自動でやって、その結果を保存し
  2. Googleアドセンスのフィルタ設定に貼り付けやすいフォーマットに変換する
  3. できれば自分のAdsenseアカウントに自動ログインしてフィルタ設定を自動で書き換えてくれる
みたいなことをやってくれるコードなりサービスなりが考えられる。

いまちょっと自分でコード書いてるヒマがないので、

それPlaggerでできるよ!

みたいな感じの人がサクッと書いてくれることを期待しつつアイデアだけ発信してみるテスト。

see also:

現実的に言って、PHPは死なないし消えもしないどころかますます普及する。

プログラミング言語のよしあしについて話し出すと例によって例のごとくつまらない宗教戦争にしかならないのだが、とりあえず、小難しい技術的な話を避けつつ、現実的に言ってどうなのよ?という観点からPHPの今後について占ってみよう。

きっかけは、rubyの開発者であるまつもと氏のブログの記事。

Matzにっき(2007-05-29)より。

PHP is dead ... long live PHP! | Dries Buytaert
連日PHPを話題にしているのは、 PHPを嫌いだからじゃなくて、PHPという言語の状況が素材として面白いからである。

今回のお話は
  • PHP5への移行が進んでいない(20%以下)
  • 各種アプリもPHP4/PHP5両対応
  • 現在のペースから演繹すると2009年になっても70%程度ではないか
  • PHP5の機能は活用されていない
  • PHP5への移行インセンティブが弱い
結果として開発者はPythonやRubyに逃げていき、PHPは死んでしまうのではないか、という懸念。

この話を読んで、なんだかものすごいデジャブを感じるのはなんでだろうと思いながらコーヒー飲んでたら、突然思い出した。実は非常に似たような話というか雰囲気を感じたことが、5年ほど前にあった。

当時、ZopeなるWebアプリケーションサーバーが一部の業界人の間で熱狂的なブームになっていた。Zopeとはpython言語で書かれたアプリケーションサーバーで、Apacheなど必要とせず、単体で動く。(Apacheとの連携も可能)

「perlでCGI書いたって重いだけだし、Javaは無駄に複雑だし、やっぱりこれからはpythonとZopeでしょ!」
とかなんとかいう雰囲気をムンムンさせていた人がいたのだが、あれから5、6年たったいま、その人はZopeはほとんどやらずにJava(とTomcat)か、PHPでやってるらしい。なんでかって、
「その、、、JavaかPHPじゃないと食えないので、、、仕事(Webシステム構築の請負)欲しいし、、、」
と所在無さげにしてたそうだ。いや、筆者も風のうわさ程度に聞いただけなので真相はよく知らない。

そういう点では、今現在のruby on RailsとかMongrelとかは、当時のpython+Zopeと似た雰囲気を感じてしまう。歴史は繰り返すのだ。 ところで、最近オープンした「旅の思い出つなぐ マタタビ JTB中部」というSNSサービスはどうやらruby+Mongrelで動いているようだ。へー。

ここで、話が変わる。

この「ネタ帳」ブログのPHP関連の記事のなかで最もページビューを稼ぎ、最も被リンクの多い記事、それは今からもう3年も前に書いた「フレームの代わりにPHPを使う」である。アクセス解析で追うと、新たな被リンクや引用がいまだに発生している。 はてなブックマークすらまだ無い時代に書かれた記事なのでブックマーク数は少ないが(笑)。

普通にHTMLでコンテンツを書いていて、任意の場所で <?php include("なんか"); ?> って書けばいいんだよというだけの話である。 PHPじゃなくてもどんな言語にも似た機能が必ずある。っていうか、「同じ処理をする機能をひとまとめにしておいて好きなところからいつでもそれを呼び出す」というのは古くはサブルーチンと呼ばれていた何十年も前からあった概念である。

なんでそんな単純で枯れた話が何年たってもウケるのかって、それが最も求められているもの=キラーアプリケーション=であるからに他ならない。

かくして、大したロジックが動くわけでもない静的コンテンツばかりのWebサイトであってもPHPが多用されるようになる。なにしろもう知ってるHTMLにちょっと付け加えるだけで済むのだから、こんな便利なものはない。そして「メールが飛ぶようにしたい」「データベース使いたい」というふうに要求が進化しても、そのままPHPを使い続けることになる。他の言語なんて知らないし要求と言語とのマッチング調査なんて面倒くさくてやってられないというのが人間の怠惰というものである。PHP4かPHP5かという話もそこではそこでは大した問題ではなくなる。

こうしてPHPは普及してゆく。perlと同じ感じで、「どんなサーバーにもたいていPHPは入ってる」という現実が拡散してゆく。MovableTypeというキラーアプリの爆発的普及の影には「どこのサーバーにもたいていperlは入ってる」という現実の裏打ちがあったのは明白である。そしてPHPには「いつものHTMLの途中に突然書けるinclude文」というキラーアプリがある。(笑)

See also:
Javaジャバ言ってる間にも (2003/12)
Javaジャバ言ってる間にも(2) (2004/3)
いまおすすめの言語はPHP −Javaジャバ言ってる間にも(3)(2004/5)
Javaジャバ言ってる間にも(4) − FriendSterはJavaからPHPに乗り換えていた(2004/9)
IBM、PHPの支持を表明 − Javaジャバ言ってる間にも(5)(2005/3)
「従来のEJBは存在自体が間違いだった」 - Javaジャバ言ってる間にも(6) (2005/6)
アマゾンはperlでできている - Javaジャバ言ってる間にも(7) (2005/7)
Strutsは何も解消しなかった。一方PHPは (2006/2)
かつてサーバーサイドJavaScriptは実在した (2006/4)
URLを変えるな!(3) - 後悔しないためのWebデザイン (2006/10)
華麗なるJAXB (2007/5)

あきれたオーマイニュース

こんなのが「おれは記者だ」なんて名乗ってほこらしげに与太を書いているのがオーマイニュースというところである。

Yahoo! 無線LANスポット、看板にいつわりあり?? - OhmyNews:オーマイニュース “市民みんなが記者だ” (2007/6)
「飲食をしなければ使用できないなんて……」
↑というサブタイトルにご注目!
レストランに入って注文もせずに席を使う客は迷惑を超えて単なる非常識である。 そんなコモンセンスも見失ってしまっている大のオトナが約一名。コーヒーの一杯くらい買えよ。

そういえば、中国人旅行者のマナーの悪さに、まるで未知との遭遇のようだと驚くニューヨーカーという話もあったが、それに勝るとも劣らない。

そんな記者さんのプロフィール を拝見すると、「所属」の欄に興味深い記述が。

所属: 信仰とセクシャリティを考えるキリスト者の会(主宰・日本基督教団堀江有里牧師)
いや、思想も嗜好も信仰もそれぞれの自由だが、それ以前にまず一般常識を学ぶことが大事だ。また、普通の人はうっかり常識を見失っておかしなことをしてしまったとしても、人に言いふらしたりネット上になんか書いたりする前にそれに「気づく」ものなのだが。

それから、問題の記事のコメント欄の数々の書き込みにも激しく同意。

うーん,常識が通らない世界を垣間見た気分
そんな、世界もこの世にあるんですね。 参考になりました。
いわゆる『あちらの世界の出来事?』
新聞記者の方々は、自分が世論の代弁者だと「思い込んで」ますから
こういうクレームが常態化すれば、いずれマクドナルド側も「xxx円以上お買い上げのお客様にのみ接続を許可」といった規制に乗り出す事だろう。 客が常識をもって利用するからこそ、細かいルールなど必要とせずに使えていたサービスが、記者のようなクレーマーによって少しずつ息苦しくなっていく。 嘆かわしい事だ。飲食店で、何も買わずに居座る行為を恥ずかしいとは思わなかったのか。
公園での事故のクレームによって遊具がどんどん無くなっていくのと似たような構図ですね。
アメリカでは電子レンジの説明書に「猫の乾燥用に使うな」との注意書があることを笑ってましたが、これを笑えない日本になりつつあることを実感しました。

ところで、Yahoo無線LANスポットが使える場所というとマクドナルドを連想する人が多いと思うが、首都圏ではどこにでもある喫茶店チェーン「ルノアール」でも使える。あのゆったりしたソファーとテーブルを陣取ってPCを広げても、無線LANサービスを使っていれば何も注文しなくて当然のつもりなのだろうか。この記者はどうやら名古屋の人らしいのでルノアールを知らないだろうが、もし知ってるなら聞いてみたいものだ。

まあとにかく、こんなおかしな人が「記者」を名乗って「取材(言ってることは単なるクレーマー)」して書くおかしな記事を編集長としてまとめる仕事を引き受けてしまった某有名ジャーナリストは明らかに判断ミスだったわけで、そして1年で降りた(ちょうど昨日付け)のは正解だと思う。

see also:
公衆無線LANがようやく安くなってきた (2006/12)