いよいよトルコのマスコミがかぎつけるという展開に。トルコ語わかるわけねーだろというあなたにはGoogle翻訳。テキストをコピペすると日本語になります。こちらで報じられている内容とほぼ一緒であることくらいは解読できる。Google翻訳すげえ。
さて、いいかげん「Web屋のネタ帳」らしくWebの話しろよ、というお叱りの声が聞こえてきそうですが、予想外に各方面からいくつかのタレコミをいただき、ある程度ウラが取れたことだしせっかくなので。
いったい何のこと?という方のために一言でまとめると、「東大の助教(昔で言う助手)でオリンピックのスキー選手で宇宙飛行士候補のアニリールセルカンさんという日本語ペラペラで話し上手なトルコ人の経歴が全部ウソで、ただの遊び人でした。でも東大もJAXAも坂本龍一も毛利さんもその他いろんな人もほぼ全員だまされてました」という件の続きです。
静岡の話に入る前に、セルカンカレッジそのものについて軽くまとめておこうか。
セルカンカレッジは未確認宇宙飛行士セルカン本人とそのマネージャのT氏が企画した私塾である。2009年初頭から開催されている。
最初に企画にのってしまった被害者は「グッドデザイン賞」でおなじみの財団法人日本産業デザイン振興会の出先機関のインターナショナル・デザイン・リエゾンセンターと、その担当者のAさん。断っておきますがまともな普通の社会人の方です。まともだからこそ、なかったことにしたいという気持ちはわかる。なかったことにしたい過去の一つや二つは普通の大人の誰にでもあるものだ。だがしかしWebサイトのコンテンツマネジメントシステムにおける危機管理機能の力およばず、「アニリール・セルカンが今考えているコトとは? 」といった題名だけは残ってしまっているあたりにネット時代の哀愁を感じつつGoogleキャッシュの画像こちらとこちら。
NASAで訓練中の宇宙飛行士(候補)で東大の助教の建築学博士による私塾の受講料は隔月6回の講義で6万円。セレブ御用達の東京ミッドタウンに居を構えるリエゾンセンターのセミナールームに集合! そういったシチュエーションがセレブおよびセレブ願望の小金持ちのみなさまをくすぐったおかげで東京/大阪/静岡で各50人前後ずつ計150人くらいが集まったそうだ(数字はタレコミ人からいただいたマネージャT氏の発言より)。もちろん多くの受講者の名誉のために付け加えておくが、純粋に知的な興味を持って学習しようと思っただけのごく良識的な社会人のほうが多いだろう。
11月20日現在のセルカンカレッジのサイトによると、当然のごとく東京ではリエゾンセンターから締め出され協賛の欄自体が無くなり会場は「受講者に個別にご連絡いたします」 となってしまってもはや怪しい宗教かサークルかと。ちなみに現在のサイトこちら。変更前画像こちら。
では、セルカンカレッジの他の会場ではどうなっているのやら?
ということでようやっと静岡の話になります。まいど前置き長くてすいません。(笑)
もう一度カレッジのページを見てみよう。静岡会場の協賛は「エル・アース」と書いてある。
それは正確にはL EARTH CLUB(画像こちら)。
どおりで「エル アース」とかでググっても出てこないわけだよ。
ぱっと見、なんかこう、子育て主婦のサークル?のように見えなくも無いが、
コミュニケーションセミナーとかメンタルトレーニングとか「クリスタルボディワーク」といったあたりに擬似科学スピリチュアル系ビジネス臭を感じたあなたはお目が高い!
流れをわかりやすくまとめると次のとおり。
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静岡のとある街で、「水晶エステ」なるものを生業(なりわい)とする方がいらっしゃる。
仮にMさんとしよう。
なんでも、水晶を磨いた玉を使って体をマッサージすると気持ちいいんだとかウエストが細くなるとか。
静岡ローカルのテレビ番組の2009年4月7日のところ参照。
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で、自分でももちろん開業しているが、自分だけでやるより他人にフランチャイズするのもまた儲かると気づいた。
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「検定!」とかやって「合格おめでとう!」とかやって早い者勝ちで水晶買ってもらったり(画像こちら)しつつ、しかし独立開業後の店の名前を
「敬クリスタルボディワークほにゃらら」でしばりをかけて統一すればそれ自体が宣伝効果を呼んでウハウハ。
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なにしろ普通のエステと違って服の上から水晶をあててマッサージする方式なので更衣室もいらない。したがって普通の民家がほんのちょっと部屋を片付ければそれで開業可能なわけだ。子持ちの主婦でも可能だろう。かまってくれない夫、家事と子育てだけの人生、低リスクな独立開業、熟年離婚への備え、女性の自立、自己実現、、、、
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ところが、フランチャイジーに水晶を売ってエステ技術を教えるだけではなく集客のことまで考えてあげないとライセンサーとしてのサポートを尽くしたとは言えないぞと。
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そうだ、セルカンカレッジにのっかればいいんだお!宇宙飛行士で博士で東京大学の助教でトルコ人で日本語ペラペラの科学者だお(キリッ)!その場自体に説得力を持たせるにはうってつけだお!とりあえず団体名「エルアース」で協賛すればいいんだお!そんでエルアースのふつうの主婦とかも何人かのフランチャイジーももろとも集めてその現場で営業しちゃえばいいんだお!
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以下、静岡会場の受講者の証言。
講義の後知り合った女性は名刺を渡してきました。「敬クリスタルエステサロン xx」とありました。この女性は今年の6月ころに自宅で開業し、お客がいないので遊びに来てとみなに言って回っていました。
(余談ですが、6月ころにセルカンの両親がここのエステに訪れ、彼女の施術を受けたと自慢していました)セルカン自身も「Mさんとは長い付き合いで僕のことをよくご存知で」と授業で話していました。
それから、講義会場ではマネージャのTさんが受付と進行役でしたが、講義後のお茶会の会費集めはTさんとMさんの息子とが一緒にやっていました。
そして、静岡の場合、なんと受講者の半数以上がこのエルアースの主婦たちで、どうやらM社長に自分のエステサロンの勧誘をするために受講するように言われているようでした。
(男性の受講者は1名だったと思います。静岡のタウン誌の編集長とか言ってました。)
「静岡の第二回の講義の前の日にキッズワークショップがあるから参加してください。」と紙も配っていました。それには朝日新聞のフロントランナーのコピーと「全3回 第一回は11月14日 二回は3月13日 三回目は7月24日 一度に三回分の三万円の支払い必要」などとありました。時間は二時間です。
先ほどの女性が言うには、以前にもセルカンを招いて、(エルアースで)ワークショップをしたことがあるとのこと。あやしい企業(?)のにおいプンプンだと思いました。
筆者注:静岡のタウン誌の男性とはこちらの方のこと。「以前にもセルカンを招いたワークショップをした」というのは「アニリール・セルカンと未来を描こう」が開催されましたのこと。ちなみに今年2月の開催。(画像こちら)
さて、水晶エステは別に本人が気持ちイイっていってんだからいいのである。Mさんもこうなるとわかってればこういう形でセルカンに乗ったりはさすがにしなかっただろうしね。
水晶棒でシューって背骨のところを流したらブォ~っと薬の臭いがして手術の時の麻酔で下半身麻痺になった友達の神経がつながったのを見た(画像こちら)って、いいのである。立てたんだから。クララだって立てたんだから!
「敬クリスタルボディワーク森先生のオリジナルデザインで、とってもとってもとってもかわいい「縁結びのブレス」で水晶がリボンみたいな形になってるやつを3つ買っちゃいました!!もう嬉しくって、ルンルンしちゃいます。手にとって見ると、もの凄い波動で!!ジンジン・ビリビリしますよ!」(画像こちら)とか言うのも、本人がいいっつってんだからいいのである。「でしたら奥さん!その波動を転写して再生できるこちらのHADO-iがなんとたったの28万円っ!」とか言ってジャパネットたかた風のしゃべりクチで話を合わせるのが粋な大人というものだ。
おまえちょっと言い過ぎでないんかい調子にのんなよとか言い出す方には逆にこっちが聞きたい。「セルカン先生ありがとう」が開催されました(エルアースクラブ主催)とかいう写真に写っている子供たちにあなたならどう説明する?
この状況で俺は関係ないとか知らぬが仏といったセリフを口に出すのは実は都合の悪いところだけを責任放棄宣言してるに過ぎない。
そういえばセルカンカレッジ大阪会場では、セルカンと数年来のつきあいのある茶道(そっち系詳しくないのでわからんが一応まっとうな茶道らしい)のお家元の先生がゲストで出る予定だったそうだ。
実際に登壇したのかどうかは定かではないが、つまらぬ噂話と捨て置いて、あるいはわかっていてあえて登壇したとすればそれもまた風流人として美しき友情だ。弟子を率いる社会人としてどうかって話とは別ですが。
逆に、つまらぬ噂話で済むようなレベルではないことを認識してゲスト登壇を断り、かつての宴席を思い出しつつ友と信じた風変わりな異邦人への怒りとむなしさのなかで一人茶をたてていらっしゃったとすればそれもまた侘び寂びだよねなんて大きなお世話ですよねごめんなさい。
(追記: 実際の現場では、「トンデモ文化人頂上決戦」の様を呈したらしい。予想のはるかナナメ上をゆくこの展開、まさに類はカモを呼ぶ。笑)
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